しれんくんとひなた先生
□旅行
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あの事件(?)から、数年後・・・。
明日、1限からとか、くそだりぃ。
(はぁとため息つく)
「卒業までに篠原先生(ボイン先生)の乳を揉めばよかった。」
(黙れば美人な俺の幼馴染はため息をつきながら、呟く。)
相変わらずひくわぁ。
「先生を食ったお前に言われたかない。」
(傍から見れば美男美女カップルに見えるらしい俺らに、部活の後輩がとてとてとこちらにくる。)
「あ、あの!せ、先輩!」
(顔を赤らめて、はいっと差し出されたのは、温泉チケット。しかも、有名旅館の宿泊つき。)
こんなの、俺らがもらっていいの?
「はい!その日、予定が入ってて、他の人にも聞いたんですけど、だめで、先輩なら、どうかと。」
(俺らは顔を見合わせた。)
その日、空いてるし、もらうよ、ありがとうね。
(チケットをもらい、くれた後輩に頭を撫でると、茹でダコのように真っ赤にしてピューッと逃げていった。)
「うちは、無理だかんな。篠原先生とデートだから、ついでにあれも渡しといたら?」
(じゃ、っと手を振り去っていく。あれから、一度も顔を合わせてない恋人に誕生日のサプライズにしてはどうだろう。ちょうど日にちもそうだし、この機会を逃したくない。そう思ってすぐに恋人に連絡した。)
ーー♪♪〜♪(着信音)
L◯NEが来てる!誰かな…
!!しれんくん。
(”今度合わない?場所は……”そんな本文を見て、大人気なく胸が踊った。
どこに行くとは書いてない。旅行に行こうとそれだけ)
楽しみだなぁ。でも、
久しぶり……いつぶりになるかな。。
ーーガチャッ
(家に着くと考えてしまう、数年前僕らはここで……)
そ、そんなことよりお風呂に入らなきゃ、、
(頭から水をかぶるが、真っ赤になった顔は変わらない。彼に会ったらどういう顔をすればいいんだろう…)
〜〜っっ////
(高まる期待を鎮めるのが精一杯だった)
(先生とのメールでは、あのことについては言わなかった。やっぱりあれはサプライズの方がいいって聞くし。)
(荷物をガサゴソと用意する。来週には旅行だ。久しぶりに会うから、俺も我慢できるかな。むしろ、俺と会わなかった間、どうしてたのかな・・・・。)
はぁ、やめやめ。考えてても意味ないぞ、俺。
(何とか気持ちを抑えて、旅行の日に備えた。)