Novel2
□Green eye
2ページ/3ページ
蜂蜜色の髪から覗く形の良い耳に唇を寄せて軽く甘噛みする。
「ん…っ。くすぐった」
「くすぐったいだけか?」
微かに震えた肩がまた可愛い。もう、このまま食いつきたい。
っていうか、むしゃぶりつきたい。
「カガリ」
欲求を孕ませた声で名を呼ぶ。琥珀の瞳が熱を帯びはじめたのをみて、唇の端が微かに上がる。
「アスラ…っん」
赤い唇をそっと塞ぐ。そのまま唇を舌でなぞり、歯列を潜ろうとした刹那…
にゃ〜
「ぐぉっ!?」
いきなり、カガリが飛び起きた。その拍子に、顎に強烈な一撃をくらう。
あんな可愛い顔して、石頭なのか。
地味に痛い。痛くて不覚にも涙目になる。
「カ、カガリ?」
ピヨピヨと頭にヒヨコを泳がせたまま、カガリを見れば肌もあらわな下着姿のままベッドをおりていく。
その滑らかな御見足に纏わり付く子猫。
にゃぁと細く鳴くその子猫を大層大事そうに、カガリは抱き上げ柔らかな胸に抱きすくめる。