SLAMDUNK 【長編 短編】

□【南烈】代わりはいない
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それから数日



雨が続いた


土砂降り。






「 あちゃーー!
また雨や!」



岸本は天井を見上げながら話した



『 …今日もだねー
予報当たったね。』




豊玉バスケ部の練習中
体育館の屋根を叩く音が聞こえ
皆の手が止まった





ーパンパンっ






「 …今日はこれまでや 」




キャプテン南が皆に声をかけた





『 片付け〜♩』






今日は雨の予報だったので
名無しさんは きっと傘を持ってこなかったであろう南のために傘を用意していたのだ







『 …烈くん!傘、持ってこなかったやろー! 』


「 …ん?
あ、忘れた。
てか雨予報知らんかったもん」



頭をかき上げながら名無しさんが渡してくれたタオルで顔を拭く




名無しさんは後片付けをしながら
ふと、入り口に目をやった
するとそこに見たことのない女性が傘を2つ持って立っていた






『 ……誰だろ。』






ボソッとつぶやき気にせず南の元に向かった





『烈くん!あんな!烈くんが傘持ってきてないと思って私ーー! 』




「 烈ーっ」




名無しさんが南に話しかけていると
先ほど立っていた女性が南の元に駆け寄ってきた。






「 …おお、きてたん」


「 当たり前やろ?
烈の事やから傘持ってきてないと思ってん。」





全く見たことのない女性


烈は いつも名無しさんといるときの顔とは違った。



優しく、優しく微笑んでいた






『 ………』






「 ヒューー!!!
なんやアピールかいな南! 」



岸本が板倉と肩を組みながら騒ぐ




「やかましいわ! 」




照れ臭そうに岸本に言葉を返す南





その女性はすごく綺麗で
南と並ぶと
まるで絵に描いたようなカップルに見えた。






「 …あ、紹介するわ
幼馴染の名無しさん、妹みたいなんよこいつ 可愛いやろ」


「ほんま可愛いー!
よろしくね名無しさんちゃん!
私はーっ」




『 ……よ、ろしくお願いします』



女性が話してる最中にも関わらず話しを遮ってしまった名無しさん。



「 ……?」



「 ほな、帰ろか
戸締り頼むで名無しさん
気をつけてかえりーや?」



南はその女性とピッタリとくっつきながら
名無しさんの頭をポンッと撫でた





「 …うん」









二人が体育館を出ると


「ええなあーーーー!南のやつー!
卒業前にあんなかわえー女捕まえよってーー!ちゃっかりしとるがなあいつーー!!彼女なんかなあ!?
なあ!名無しさんちゃん?! 」




『 …』



「 …?」





名無しさんは何も言わずに荷物を持ち体育館を後にした
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