SLAMDUNK 【長編 短編】

□【流川楓】モテすぎる彼氏
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『 はあ』




体育館から出て
すぐそばの水飲み場のあるベンチに座り込む名無しさん。



流川と結ばれてから3ヶ月
やはり彼の人気には毎日気持ちを追い込まれる・・・・


好きな気持ちは変わりないが
彼の人気さに落ち込むばかりだった。







『 ・・・・なにが流川よ。』




ベンチに座ったまま
太ももの間に両手を入れ うつむく





『 ・・・・どあほ。』






「 誰が どあほ だ。」






『 ・・・・!!』






振り向くとそこには流川がいた。




『 ・・・・ 』




目が合い そのまま名無しさんは目を逸らし俯く。




「 なに、どーしたんだよ」





流川は名無しさんの隣に座り込む。



『 ・・・・』




顔を逸らしたままの名無しさんの顎を片手でクイッと自分の方へと向かせる流川。






「 ・・・なに。」

『 ・・・・なに!』




無理やり向かせられた顔
プクッと頬を膨らませながら流川から目を背ける。






「 ・・・・なんだっつーんだよ。」

『 ・・・・だって・・・』





そのまま無言になる名無しさんを見て流川は思わず抱きしめた。






『 ・・・・!!!! 』




「そーゆーのめんどくせーけど
お前の事だからほっとけねーって。 」


『 ・・・・人気な流川が嫌いだよ』


「 ・・・・? 」





その言葉に 何だ? と言わんばかりの顔をする流川にまたもやため息が出る名無しさん。






『 ・・・王子様な流川が嫌いなんだよ!!
・・・・私の、流川なのに・・・・ 』

「 ・・・ 」





その言葉に
目を見開き名無しさんを見つめた流川は何故か微笑んでいた。





『な!なんで笑ってんだ! 』


「 ・・・わり
なんか、そういうの慣れてなくて。」




そういうと
流川は名無しさんの額にキスをした。





『 は 』






名無しさんは驚きのあまり後ずさりする。






『 そ、そういうとこがー! 』

「でもお前にしかしねーし 」

『 ・・・・な。』




顔を真っ赤にし名無しさんは
流川のユニフォームを掴んだ。







「 俺はどんなに他の女がなにを言おうと
お前しか見てねーし
・・・・お前の声しか聞こえてねーんだよ。」




『 ・・・』




名無しさんはその一言に笑顔を見せた。






「 あ。
やっと笑った。」




嬉しそうに流川も名無しさんに笑みを見せた。






「 ・・・・それは俺だけに見せるやつ・・・・な。 」




コクンと照れながら頷く名無しさん。





今日も二人は平和だったー







END


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