SLAMDUNK 【長編 短編】
□【水戸洋平】運命のハンカチ
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ガタン ガタン
(.....バイトめんどいなあ〜)
洋平は 電車に揺られバイト先に向かう途中だった
ガラガラの車内
窓からは 湘南の海が見える光ってキラキラと洋平を照らす。
肘をつきながら外の風景を見つめる。
ふ、と目をやると
すらっとした女の子がドアのすぐ横に立っていた。
(....あれは陵南ジャージか?)
車内アナウンスが流れ
止まる電車
陵南ジャージの女の子が降りる準備をした
その時
・
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「 あ。」
女の子のカバンから黄色のハンカチが落ちた
洋平は体が勝手に動き
そのハンカチを拾い渡そうと顔を上げた瞬間
電車のドアが閉まり
女の子は電車を出ていた。
そして不意に振り向く女の子。
ドアの窓越しに二人は目が合った
洋平の手には女の子の黄色いハンカチ。
その女の子はそれを見てハンカチを落としたことに気づく
しかし
ーシューーー
ー発車します
棒立ちのまま
洋平の乗る電車は次の停車駅に向かった
『 ・・・・ 』
女の子は洋平の乗る電車をただただ見つめ 立ち尽くした。
「 ・・・・まじかよ・・・・」
洋平はハンカチ片手にそのまま席に座り込んだ。
(......どーすんだよ、これ)