SLAMDUNK 【長編 短編】

□【南烈】豊玉の太陽
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湘北高校バスケ部は
インターハイ試合のため
広島へと向かっていた




なんじゃこりゃぁあ!!?





「 おいおいシャレになんねーぞ! 」


「 まじかよ!! 」




桜木は目を点にして 三井に問う



「 なんだよこの トヨタマってのがそんなにつえーのか?」


「 二回戦目をみろ!」




叫び焦る湘北

それもそのはず…






「 ヤマオー? 」


「 山王(サンノー)だ!」


キャプテン赤木は息を飲んだ




「 秋田 山王工業
昨年の覇者だ」




「 ハシャ!」


「 ちなみに一昨年もその前もだ」


すると監督の安西が立ち上がった



「 ちょーーーっとトイレに」



彩子は安西に問う



「 先生!
どうして組み合わせを教えてくれなかったんですか?」



安西は足を止め
皆に顔を見せた





「 余計なプレッシャーをかけたくなかったんでね
それと 気負いもね…

相手をどこか教えるよりも自分たちのことが先ですから」



「 ………」




「 それで!
ヤマオーに勝ったら次はどこだ?」



戦うチームが記載された紙を見つめる





「 サンノー!!
…三回戦…」



三井はまたも頭を抱えた



「 おいおい!愛和学園だよ!!
去年のベスト4だぜ!!」


桜木はなにかを思い浮かべた



「 ほうほう
愛知の星か 」


「 知ってんのか?」


三井は桜木を見つめる



「 いきなり怪我して運ばれた男だ大したことねぇ 」



キリッと 雑誌を見つめる桜木
なんのことかと三井は頭にハテナが浮かんだ





ー名朋工業ー




「 …!」



…(反対側
やつとやるのは決勝戦かー)




「 こりゃとんでもない激戦ブロックに入ってしまったなー」






焦りを感じる 副キャプテン 木暮の背後に忍び寄る陰…











ーーガシッ



背の高い 髪を束ねた男が木暮の肩に手を回した



「 「 「 !!?」 」」



「 …乗車券みせてや」


男は荒々しく木暮から乗車券を取った

「 「 「 !!! 」 」 」



「 新横浜ー広島…」




「 おいっ!! 」

「 なんだ!おまえ… 」


立ち上がる三井と宮城




「 山王やら愛和やら言うとったな おまえ
…あんな言い方したらアカんで」


男は木暮の首を腕で絞める



「 この辺のお客さん「 豊玉は弱い」 って思ってしまうやろ」



ざわめく場内





「 お前ら湘北やろ 」



メンチを切る









『 …あああ!!!岸本くん!!!
ダメ!!!』






それを止める一人の女性が現れた


すらっとした外見に
幼い顔


何度も何度も湘北に頭を下げた





「 …名無しさんちゃん 」



『 …すみません!湘北の皆さん!うちの岸本が!!!
ほら!岸本くん!謝って!
もう喧嘩はうらないでーって言ったのに!ばか!! 』



「 …(´・_・`)ご、ごめん」




「 「 ……!? 」 」



『 …あの、大丈夫ですか?! 』


「…あ、ああ大丈夫だよ 」



木暮はメガネをかけ直す



『 …無礼をお許しください!
申し遅れました!私 豊玉高校バスケ部マネージャーの名無しさんと申しますっ』



「 湘北キャプテン 赤木だ。」



赤木は 握手を求めた




『 …よろしくお願いします! 』




「 ぁぁぁあ!握手しやがってこのゴリラ野郎っっ!!!
あかんやで!名無しさんちゃん!!
敵やぞ!!」



『 もう!岸本くん!?
そういうこと言うの嫌だよ!!
ほら!さっさと戻って!!』



岸本は 赤木から名無しさんを離すが
名無しさんに逆に説教され
しょんぼりした






「 …こらぁぁあ!!岸本おお!やめんかぁぁ!!? 」





豊玉の監督が割り込む







「 やめんか!離れなさい!
キミ!怪我はないかね!」



「 なんであやまんねん監督…」


『 ちょっと!!いいから!!』



またも メンチを切りにく 岸本という男を 彼女は止めた



「 てめーらなんて眼中にねーんだよ 」


宮城は 岸本に向かって言葉を発した




イラッとする岸本
名無しさんに止められながらも
湘北に向かって叫んだ




「 み、身の程を知れや!雑魚が!!!
その本みてみい!!!!!」





『 ちょっと!!岸本くん!!

いくよ!!!もう!!』


「 あいつらが侮辱するからやて!名無しさんちゃんー!!」





本を見た 湘北メンバーは固まった






ー湘北 Cランク




「 ふっ!おめでたい奴らやで!山王とやる気や!!」







ーーッ!!!!









戻ろうとした 岸本は何かに足を取られ転んだ







『 …岸本くん!?』



「 っ!!!!!てめぇ!!!! 」





岸本は 足をかけた髪の赤い男の頭を掴む







「 おいチョンマゲ
俺の頭を掴んだこと…忘れんなよ」





桜木花道 と名乗る男




名無しさんは 彼を見つめ
面白い人がいると にっこり微笑んだ






『…ふふっ 』



「 …なに笑って… 」



桜木は 笑い声のする方に勢いよく振り向く…







『 …あ、ごめんなさい!
面白い人がいるなーって
よろしくお願いします!』






「 ……………………」








『 じゃ、湘北の皆さん お互い頑張りましょう(*´ `*)! 』
























「 ……?
花道、どうした」


「 …? 」




桜木は フリーズしたまま 名無しさんの後ろ姿を見つめ続ける








「…しかし
豊玉はタチが悪いわね…
そんな選手に比べてあのマネージャー …しっかりしているわ…」



「 ああ、その通りだな 」



「…それに… 」





三井と桜木は口を開いた







「「 …可愛い」 」




ー!!





「 …! 」「 …! 」




ハモった 桜木と三井は顔を見合わせる






「 …はあ!?」



マネージャーの彩子は呆れた




「 …お前らなあ… 」




赤木も同様…呆れた
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