欅坂小ネタ集

□小ネタ4 〜猫なの?〜
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守屋side



「あのね・・・あかねん・・・。お願いがあるんだけど・・・。」


「ん?なになに?」
もう寝ようと思ってベッドに入ったその時、友香に言われた。
・・・もしかしたら、これは誘われる雰囲気かな・・・。
友香の言葉を待ってみるけど、口を開いては閉じ、目線を泳がせるばかりで、一向に何も言ってくれない。


「友香?」
そっと頬を撫でてみると、びくりと身体を震わせる。ゆっくりとこっちを見た友香の目が少し潤んでいる気がして、少しドキリとする。


「あのね・・・。」


「うん。」







「・・・・・・・あかねんのこと、噛んでもいい?」




「・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?」
たっぷりの間を置いて言った友香の言葉を消化するのに、時間がかかった。


噛みたい。
かみたい。
カミタイ。


「・・・・・えーっと。」


「っ、ご・・・ごめんっ、何も聞かなかった事にしてっ!!」
泣きそうな顔をした友香が、ぼふっと布団を被ってしまう。


「えっ、友香!ちょっと待って!!」
慌てて布団の中に呼びかけると、もぞもぞと顔を出す。
・・・小動物みたいで可愛い。
いや!!そうじゃなくて!!!




「えっと・・・ごめん、反応できなくて。」


「・・・・・・。」


「あの・・・・いいよ?」


「えっ・・・!!」


「いいよ?友香になら・・・なにされても。」


「ほ、本当に・・・いいの?」


「うん。あ・・・噛み千切ったりしないでね。」


「そんなに強くやらないよっ!」
言ってから、友香がぷちぷちとパジャマのボタンを外してきた。ゆっくりと私の首に顔を近づけてくる。
キスされたり、舐められたり、吸いつかれたりされたことはあるけど、『噛まれる』のは初めてだから、少しだけ怖くてぎゅっと目をつぶる。



「っぅあ・・・っ!!」
噛むって言っても、いわゆる動物とかががやる甘噛みで。感触を確かめるような噛み方だ。


「んっ・・・あ、ゆー・・・かぁっ、」


「痛い?」


「ちが・・・・う、」


「気持ちいい?」


「んっ・・・!!」


「良かった。」


「ふっ、ん・・・ぁ、あぁっ!」
急に耳を噛まれて、さっきよりも恥ずかしい声が出る。
普通にされるよりもかなり破壊力のある攻め方に、背筋がぞくぞくする。


「よかった・・・言ったりやったりしたら、あかねんに嫌われるんじゃないかと思ってたから・・・。」
心底安心したように言ってくる友香が愛おしくて、お返しと言わんばかりに唇を甘噛みする。


「・・・嫌いになるわけないじゃん。どんな友香でも好きだもん。」


「・・・・ありがと。」





その後は体中隅々までやわやわと噛まれて、頭がぼーっとしちゃって。
でも、すごく気持ち良かったことだけは覚えてる。


最初は少しびっくりしたけど、これは・・・・。


「クセになりそう。」
横ですやすや眠る友香の顔を見ながら、そっと呟いた。


END


 

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