欅坂小説

□続きがしたい
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守屋side



「茜〜。」

「っ、」
私の部屋のベッドの上、寝る前の読書を楽しんでいたところ、急に名前を呼ばれてびっくりした。そしてそれ以上に、顔が近いことにも。


「な、に?」
平静を装って聞き返す。


「この前のライブでしたキスの続き、していい?」


「・・・・・・はっ!?」
一瞬、脳がフリーズ。
そしてその意味を理解した瞬間、顔が熱くなるのが分かった。



そう、この前行われたワンマンライブでの曲中、急に愛佳がキスをしてきた。
しかも、あんな大勢の人の前で。
あ〜・・・思い出しただけで恥ずかしくなってくる。







「・・・ねぇ、聞いてる?」
愛佳の声で、意識を引き戻される。

「え、あ・・・ごめん、聞いてなかった。・・・何だっけ。」
思い出した記憶の衝撃が凄すぎて、さっき何を言われたのか一瞬分からなくなる。



「だからぁ・・・。」
もともと近かった愛佳がもっと近づいてきて、ゆっくり押し倒される。

「ちょっと!!」
慌てて抵抗するけど、もう遅かった。

「あの時の続き、していい?」
そう言って猫みたいな目を細めて笑う愛佳。

「この体勢からして、嫌って言ってもする気でしょ!!」

「え、嫌なの?」

「え・・・。」

「あかね・・・わたしとするの、嫌なの?」
猫みたいな大きな目を少し潤ませて、きっと尻尾と耳がついていたらしゅーんと垂れ下がっているんだろうなっていう位、あからさまに悲しそうな顔する愛佳。


「あ・・・嫌じゃない、けど・・・恥ずかしいし・・・とりあえず、電気は消して欲っ・・・んっ」
私の言葉は途中で遮られた。
え、ちょっと待ってよ、この明るい状態でするの!?

「ふっ、まな・・・んっ」
最初はついばむようなキスだったけど、どんどん深さが増してくる。
急に唇を舐められて、びっくりして口を開けた所を、待ってましたと言わんばかりに舌が入ってくる。

舌を絡め取られて、おずおずと舐め返す。それだけで、脳が痺れるような気持ち良さが襲ってくる。
気持ち良さと苦しくなる呼吸で、頭がくらくらしてきた。思わず愛佳の肩をとんとん叩くと、すぐに離れてくれた。


「っ、はぁ・・・ふふっ、あかね、すっごくエロい顔してる。」
少し呼吸を乱した愛佳が見降ろしながら言った。その瞳にぞくぞくとしてしまうのは、きっと私にちょっとMっ気があるから。

ぷちぷちとパジャマのボタンを外されて、前をはだけさせられる。
でも、わざとなのか、そこには触れずに耳や首筋にばっかりキスしたり舌を這わせている。


「っ、まなかぁ・・・!!」
くすぐったさと気持ち良さが混ざって、顔が熱くなるのが分かる。

「なに?」

「・・・っ」

「あかね?大丈夫?」
耳元で囁かれて、思わずびくっとしてしまう。


「だいじょうぶじゃ、な・・・ひゃっ!!」
急に愛佳の舌が耳の中に入って来て、声を上げてしまう。それと同時に、胸をやわやわと揉まれて、快感が二倍になる。



「ぁ・・・まなかぁ・・・!!」
自分の意思とは関係なく、じわりと滲んできた涙で視界がぼやける。

「あかね、可愛すぎ。」
少し苦しそうな顔をした愛佳が、胸の先に吸いついてきた。

「あぁっ!!」
急に大きな刺激を与えられて、思った以上の声を上げてしまった。
恥ずかしい・・・!!
そう思えば思うほど、身体の感覚が鋭くなっていく。自分で自分を煽るようなかたちになるけど、何かのスイッチが入ってしまったのか、与えられる刺激一つ一つに反応してしまう。


「・・・気持ちいい?」
頬を紅潮させて呼吸を乱しながらも、どこか嬉しそうな顔をしながら聞いてきた。

「・・・・。」

「茜、答えて?」

「・・・・・っ、やだっ!!」

「・・・ふーん、じゃあ茜の身体に聞くからいいよ?」
そう言ってズボンと一緒に下着を脱がされる。
その拍子に、糸を引いていたのを見てしまう。

「・・・っ。」
恥ずかしすぎて、思わずぎゅっと目をつぶって顔を逸らすと、耳元で声がした



「今の、見たでしょ?」
ふるふると首を振ると、ふふっと笑った愛佳の吐息がかかる。

わき腹から腰、腰から内腿を這うように辿ってくる手の動きに、びくびくと反応してしまう身体が今は憎い。


「足、開いて。・・・気持ち良くなりたいなら。」
そう言われて、おずおずと足を開く。

「もっと。」
少ししか開いてなかったから、膝を掴んで強引に大きく開かれる。

「やっ、まなか、恥ずかしい・・・!!」

「はいはい、これからもっと恥ずかしい思いするんだから。」
そう言って身体を割り込ませてきた。



「これでもう逃げられないね。」
嬉しそうに笑った愛佳の指が、トロトロと溢れるそこを撫で上げた。

「あ、あっ・・・んぅ・・・」
たったそれだけなのに、腰がびりっと痺れて声が勝手に口から漏れる。
粘着質な音を立てて、私のそこをいじられる。


「すごい溢れてるけど、そんなに気持ち良かったの?」

「っ、いじわる・・・、なこと・・・いわない、っや、あっ、んん!!」
溢れている液を、外側の全体に広げるように大きな動きで刺激してくる。


「・・・はぁ、あっ・・・ぅん。」
じりじりとした刺激に、シーツの上で悶える。

「そろそろ、ここも欲しいよね?」

「・・・ひゃぁっ!!」
急に一番敏感な部分を摘まれて、腰が大きく跳ねる。

「まなか、・・・あ、やっ、やだ、はぁ、あぁっ・・・まって、おねがい、」
摘んだままくにくにと動かされて、堪らない快感に襲われる。

「はぁっ・・・まな、か・・・もぅ、だめっ・・・!!」
限界を伝えると、ぱっと手を離される。

「まだだめ。」

「そん、な・・・っ」
身体に残る不快感と、投げ出されたという寂しさから、目に溜まっていた涙が零れた。
すかさず愛佳が目の際にちゅっと吸いついて来て、涙を吸い取っていく。


「泣かないで。茜が可愛すぎてちょっといじわるしたくなったの。・・・ごめんね?」
そう言ってよしよしと頭を撫でてくれる。


こくっと頷くと、指がゆっくり中に入ってきた。
「あっ!!」

「いっぱい溢れてるから、すんなり入ったね。」
そう言われてかぁっと全身がさらに熱くなる。


「あぁっ、んん・・・ゃ、あ、ぅ・・・ん」
ゆっくりと中を探るように動き回る愛佳の指。



「あっ、やだ!そこ・・だめ、やだ!!」
しばらく中を探られて、その中に、擦られると我慢できない一点があった。思わず大きく声を上げてしまう。
私の上で、愛佳がにやりと笑う。

「何が?やだでも、だめでもないでしょ?」
そう言って執拗に擦ってくる。

愛佳の指がそこを擦るたび、腰から脳へ、突き抜けるような快感が駆ける。


「・・・あ、やっ、あぁっ!!やだ、やっ・・・ん、はぁ、あぁっ・・・!!」
勝手に声が出て、腰がさっきよりも大きく、びくんびくんと跳ねる。



「まな、か・・・もう、ほんとに・・・だめ、ぇ・・・っ、」

「いいよ、イって。」
そう言って、擦っていた一点をくっと強く押した。


「っ!!あっあっ、あああ!!」
その瞬間に頭が真っ白になるぐらいの快感が体中を駆け抜けて、身体が大きく反る。
ぎゅっと愛佳にしがみつく。
それが過ぎ去ると、急に身体の力が抜けて、ベッドに深く沈む。



「っはぁっ、は・・・あっ、」
荒くなった呼吸を整えていると、愛佳がぎゅっと抱きしめて、頭を撫でてくれた。

「大丈夫?」
そっと優しい声音で聞いてくる。

「う、んっ・・・」
私も愛佳の身体に腕を回して、隙間が無くなるぐらいぎゅっと抱きしめる。



「茜、いつにも増して可愛かった。」

「なっ!!」
急に言われてまた顔が熱くなる。

「恥ずかしいこと言わないで!!」

「いや、散々恥ずかしい事したばっかじゃん。」
しれっと言う愛佳。

「〜〜〜〜!!もう寝る!!」
恥ずかしくて、愛佳に背を向けて、床に蹴り落とされていた布団を頭まで被る。


「茜〜、そんな拗ねないでよ、私も入れて〜。」
布団の外で声がするけど、無視。




しばらく声がしていたけど、急に聞こえなくなった。
・・・え、愛佳、どこいっちゃったの?

もそもそと布団から顔を出すと、目の前に愛佳の端正な顔があった。

「っ!!」
びっくりしてまた布団に潜ろうとしたけど間に合わなくて、隙間から入ってくる。


「えへへ、あったかい。」
嬉しそうにするところが猫みたいで、可愛い。
もう一度愛佳の身体に腕を回して、抱きしめる。



「・・・おやすみ、愛佳。」
幸せな倦怠感と眠気に逆らうことなく、愛佳の腕の中で意識手放した。


「おやすみ、茜。」
消えかけた意識の淵で、そう聞こえた。


END
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