短編

□また明日も頑張ろう
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はぁ、、、
やっと帰ってこれた
最近忙しいから寝不足だし食欲もないし、、


もうなんか疲れたなー
いっそ消えてしまいたい

そう思ったらおでこをぶつけた


痛い、、、、
あまりの痛みで目を白黒させていると怒った顔の光忠が目の前に

よく見ると光忠のおでこが赤くなっているので多分、、、
いや絶対光忠に頭突きされたんだと思う

『あの、光忠さんや、、、私のおでこ割れてない?』

光「え、力いっぱいやってないけど、、そんなに痛かった?」

いや、光忠に力いっぱい頭突きされたら頭蓋骨陥没するんじゃないかな?


光「って、重要なのはそこじゃないでしょ!?さっき主が言った言葉!いくら主でも今のは聞き捨てならないよ!」

そう言って両手で私の両頬を包む光忠


優しくじゃないよ?
もうね顔面固定する感じの力強さ
いきなりやられると首悪くするってことわかって!


『はて、なんて言ったかな?』
あれ、でもなんにも言ってない気がするんだけど、、、

光「疲れたとか、いなくなりたいとか、、」


『あぁ、声に出てたか、、、ごめんね、少し生きてることに嫌気がさしてね』

そう言うと光忠は悲しそうに眉を潜めた

光「ねぇ、主、、、主が最近遅くまで頑張ってるの知ってるよ?でもさ疲れたって思えば思う程余計に辛くならないかい?」

あー、それは一理ありますな
最近疲れた辛いしか言ってない気がする。
それに、病は気からなんて名言もあるしな


光「だから、ほら笑って」
そう言って包んでた手で私の両頬をつまみ上げた

『みちゅただひゃん、みちゅただひゃん、いひゃいです』
(※光忠さん、光忠さん、痛いです)

光「ふふっ、変な顔」

おい、お前が笑ってどうするんだよ
仕返ししようと手を伸ばそうとすると再び頬を包まれおでことおでこが合わさった


『み、みっちゃん、近い、、、』

あまりの顔の近さに宙に浮いた手を彷徨わせる

光「僕に出来ることなら何でもやるから言って、、、僕は主の近侍だよ?どんなことを頼まれてもかっこよくこなして見せるよ」

『ありがとう』

光忠にそう言われて思わず泣きそうになるのを我慢して微笑む

光忠は、そんな私の顔を見て難しい顔をした

おい、笑ったのに何でそんな不服そうなんだ


光「うーん、、、あ!あるじ少し待っててー!!!」

そう言ってあたしの部屋を出ていく光忠
そんな背にあんた、片目見えてないんだから室内で走るの禁止って叫んでも今まで見たことないくらいの機動で廊下を駆けていった光忠には、聞こえてないと悟った

まぁ、何時までも外出着でいるわけも行かず部屋着に着替える
もちろんスエットにTシャツだ



着替え終わると同時に遠くからこちらに向かってドドドドドっ、て音が響いた
何事だ!?と扉を警戒すると物吉と貞ちゃんが勢いよく入ってきた
その勢いのまま2人に抱きつかれた


『物吉?!それに貞ちゃんまで』

貞「主!みっちゃんから聞いたぜ!いつもお疲れ様!」

物「いつも頑張ってる主様には僕が幸福を運びますね!」

そう言って2人は更にギュッと抱きしめてくれた


あぁ、、、癒される
そう思ったら涙が溢れてきた
思わず2人に回した腕に力を入れる

『ふっ、、うぅ、、ひっく』

貞「あ、主どうした?!」

物「主様?なにか嫌なことがありましたか?」

『ううん、嬉しくて、、、』

貞「ったく!脅かすなよ、、、ほら主はいつも頑張ってて偉いぞ!」

そう言って頭を撫でてくれる貞ちゃんに余計涙が止まらない

光「ふふ、貞ちゃんは、かっこいいなぁ」

貞「何言ってんだよ!みっちゃんだって充分かっこいいよ」


僕じゃ、涙は見せてくれなかったと思うなぁ、、、なんて小さな声で言われた


『光忠、こっち来て』

2人に離れてもらい光忠を呼べば素直に近づく光忠

光「うん?主もう大丈夫なの?」

『ううん、ダメ、、、だから光忠からも幸福を奪い取ってやる』

と言って光忠に抱きつく


光「あぁ!!もう!!!可愛んだから!!!!!」
そう言って力いっぱい抱きしめてくれる光忠
それに加わる貞ちゃんと、物吉

3人に包まてもう少し頑張れそうな気がしてきた今日この頃



(おっ?!、なんか面白そうなことやってんな!)
(へっ?!つ、鶴!?)
(ちょっ、鶴さんそんなに勢いつけて来たら、、、うわぁぁあああ)
(はっはっは!どーだ!最高の驚きだろ?)


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