◆私だけの新荒(旧)◆

□《絶品スイーツ(R18)》
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寮の3年生用談話室。

夕食も風呂も済ませ、チャリ部の仲良し4人組はおやつを食べながら寛いでいる。


「グミってさ……」

500円玉大で平たく丸いグレープ味のグミを指先でつまんでプニプニ押しながら新開が言った。



「フェラした時の食感に似てね?」
「ブーーーッ!!」

荒北がベプシを吹き出す。

「隼人……」

東堂が何か言い掛ける。

「何言い出すンだ新開テメェ!もうグミ食えねーじゃねーか!!」

荒北がソファを立ち上がり、新開を指差して罵倒する。

「いや、ツッコミどころはソコではないぞ荒北」

荒北に指摘する東堂。

「前はさ、ゆで玉子の白身なんか似てるなーって思ってたんだけどさ、グミの方がリアルだなって今」
「ヤメロー!ゆで玉子まで食べられなくする気かテメー!!」
「だからソコではないと」

「こう、亀頭部分のツルツル感がさ」
「まだ言いやがるかコノヤロー!!」
「そういや海外土産のグミってちんこの形してんのあるよな。あっはっはっ」
「あははじゃねーよボケナスがァ!!」

聞く耳を持たない二人に東堂は頭を抱える。

「フクも何か言ってやれ」
「オレはりんご味しか食わん」






消灯後。

荒北は自室で何かのサイトを見ている。


コンコン。

ノックされて、慌ててノートPCのフタを閉める。

懐中電灯を点けてドアを開けると……。

「靖友」

訪ねて来たのは新開だった。

「なんの用だよ」

新開は答えず、スルッと部屋に入る。


荒北の机にあるPCのフタの間から光が漏れているのを目ざとく見つけ、素早く駆け寄ってフタを開けた。

「あっ!テメ!」


荒北の見ていたのは、海外のゲイサイトだった。
フェラしている画像がモニターいっぱいに並んでいる。


「やっぱり」

新開は予想していたようで、したり顔だ。

「お、オメーがさっきあンなこと言うからァ!」

荒北は真っ赤になって言い訳した。


「なんでゲイサイト?フェラ画像なら男女でいいのに」

新開はニヤニヤ笑いながら言う。

「それは……アレ?そうだよナ。なんでだ?」

荒北は新開に指摘されるまで気付かなかったようだ。


「なぁ、靖友……」
「!」

新開は荒北に身体をピッタリくっつけて言った。


「オレ達も……やってみねぇ?」

ドキッ。
荒北の心臓が跳ねた。

「な、なにを……?」

恐る恐る尋ねる荒北。

「そりゃもちろん……」

新開は荒北の短パンから伸びる太股を手の平でそっと触れ、耳元に口を寄せて言った。

「グミの食感の確かめ合いだよ」

「……!」

息を飲む荒北。

「グミなんか持ってねェよ」
「持ってるだろ。ここに」

むぎゅ。
新開が短パンの上から荒北自身を握った。

「わっ!」

思わず新開の手を払い除ける荒北。

新開はめげずに更に身体を押し付ける。

「オメ……、やったことあンのかヨ」

荒北は赤面しながら興味本意で尋ねる。

「え?あるわけないだろ。誰とするんだよ」

新開はキョトンとして答える。

「だってオメー談話室で、体験したことあるみたいな言い方してたじゃねェか」
「ああ、あれは想像だよ。いつもそんなことばっか想像してるから、もうまるで体験した気になってるだけだ。夢にも見るし」
「想像って……」
「……そろそろ、オレも本物を体験したいんだ。想像ばかりじゃなくて」
「……」

抵抗感はあるが、興味あるお年頃な荒北ははっきり拒否が出来ない。

赤くなったまま黙っていると、新開がダメ押しに言った。

「想像の相手はいつだって、靖友……おめさんだったよ」

「……!」





つづく
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