ブック

□Act.13 迷子幼女と短髪警官と交番
1ページ/3ページ


注意:現代風 歳の差


Act.13 迷子幼女と短髪警官と交番



「うぇ、ひっく、ひくっ!」

「な、なぁ。もうそろそろ、泣きやんでも良いんじゃねぇの?」


ここは、バチカル交番。

ちょっと世間知らずなルーク刑事は今、迷子の相手をしていた。



***



「うっ、うん……。ご、ごめんにゃしゃい……」


お兄さんの言い方にびっくりした私は、涙目のまま、頷く。


「あー、その、今ティアが、っと、さっきの女の人が、君のお母さんを探してくれるから、な?」

「う、はい……。お兄さん、ありがとう」

「おう、気にするな。そうだ、俺の名前はルークっていうんだ。君の名前は?」


ちょっと落ちついてみてみると、お兄さんは爽やかに微笑んだ。


「……ナナシ、です」

「ん、ちゃんと言えるんだな、えらいえらい」


壊れ物を扱うかのような手で、ルークお兄さんは私の頭を撫でる。


くすぐったい……、でも、同じ小学校の男の子とは全然違って紳士だ。




_
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ