王道学園物ブック

□書記ちゃんの憂鬱
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ある朝の事だった。


「ねぇーいっちゃんー」


会計の鳥居出雲(トリイイズモ)に話しかけられる。こいつは俺の名前の一樹のいをとっていっちゃんと呼んでくる。別になんてものはない。


「なに?」

「いっちゃん朝部活で生徒会室来れなかったでしょ?聞いてよ。副会長ったらな〜んか転校生案内してから様子がおかしいんだよぉ〜」


様子がおかしい?いつものあの鬼畜副会長の様子がおかしいのを想像できない。あの何があっても剥がれない仮面はどうしたのだろうか。その前に転校生って?


「転校生?」

「あ、いっちゃん知らなかったかぁ〜今朝聞いたんだけどねぇ〜こんな時期に外部入学してきたらしいのぉ〜」

「へぇ」


正直転校生なんか知ったこっちゃない。ただ副会長が興味をもつくらいだから少しは興味あるかも...


「ふくかいちょ...てんこうせい...きになる」

「だよねぇ〜!俺も気になったからさぁ〜今日の昼みんなで食堂行ってその転校生見てこようって話になったのぉ〜」

「そう、なの...?」


生徒会が転校生を見に食堂に行くなんて変な話だ。でも生徒会みんな行くなら僕だってついていく。


「いっちゃんも行く?」

「いく」

「んじゃあ〜昼までにこの書類終わらせちゃお〜」

「ん」
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