王道学園物ブック
□腹黒い?何の冗談ですか?
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物事を円滑に進める方法は何か___
別に猫を被るつもりはありませんでした。気付いたらこうなっていた次第で。仕方なかったといえばそう。これが効率的なのです。
だが今私の目の前の少年は私の笑顔を気持ち悪いと言いました。なんですか。何が悪いんですか。と思いながらもここでそんな事を言ってしまっては私のイメージが崩れてしまう。
「へぇ〜...そんな事初めて言われましたよ」
無駄な事は言わずに事実を言って流す。だがそんな私の答えが良くなかったのか、目の前の少年は何かブツブツと言い始めた。
「なんでだ?ここで気に入られてキスされるんじゃないのか?」
丸聞こえである。なんです、キスされたいのですか?生憎私はそんな自分を安売りしていないので、ここは聞こえなかったふりをしましょう。すると少年は何か思いだしたように言った。
「お前、無理して笑ってんのか?俺の前では無理しなくて大丈夫だぞ」
「あなたみたいな人初めて会いましたよ」
勿論悪い意味で。失礼なんじゃないですか。すっごい雰囲気悪く案内して欲しかったんですか?なんだ、キスされたいのかと思ったら罵られたいのか。変な奴です。そんな私の言葉に何かを期待するような目線を送ってくる少年。ならずっと思ってた事を言ってあげましょう。
「あなたのその頭、ちゃんと洗ってるんですか?汚いので私には触らないでくださいね」
私は自分でも自覚あるほど潔癖症です。
ん?少年が目を見開いてる。