お題

□1.大人の事情も分かってくれよ
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いつからか、私が後見人を務める最年少国家錬金術師が私に猛アプローチしてくるようになった。


「大佐、先ほどエドワード君から連絡がありまして今日の夕方にはこちらに到着するそうです。」

「また、やっかいごとを持ってくるんじゃないだろうな」

ヤツは毎回何かしらトラブルを起こしてくる。
もっとも、彼の主張は正しいのだが、派手なやり方に文句が付くケースがほとんどなので悪いことはしていないのだが。


今日も山積みの仕事を片付けようとペンを手に取ると、中尉に声を掛けられた。

「今日は休憩されないんですか?」

「アイツが来てからじゃ仕事が進まんからな」

「そうですか。」

何故か中尉にクスリと笑われて居心地が悪かった。



夕方、ハボック達に明日の仕事内容の確認をしていると、突然指令室のドアが開いた。

『たっいっさぁ――!!おまたせっ!!』

「鋼の。ノックをしなさいと何度言ったら分かるんだ。それと抱き着くのはやめてくれないか。」

猛獣の追突を食らった。

『今回の旅は少し長かっただろう?もー、オレ大佐不足で会いたくて会いたくて!駅からここまで走って来たんだ!愛のチカラってスゲーよな!走っても疲れるどころか、会いたい気持ちがドンドンおっきくなって、そしたらグングン加速して!!大佐にも寂しい思いさせただろうから早く顔見せたくて』

抱き着きながら機関銃のように喋る

「鋼の。いい加減離れてくれないか。少し苦しいのだが。あと、私と君が恋人であるかのような口ぶりで話をするのはやめなさい。」

『ちぇっ、いいじゃねえか。いつか絶対恋人になるんだから。』

「私にはそんな予定はない。それに私は忙しいんだ。さっさと報告を始めてくれないか。」

一通り報告を聞き、こちらからもいくつか質問を終えたころにはだいぶ時間がたっていた。

「鋼の。腹はすいていないか?今日は私もこれで上がりだから一緒に飯でもどうだ?」

『大佐が仕事終わらせてるなんて雨でも降るんじゃ、、、』

「ふむ、どうやら腹は減っていないようだな」

『いや、減った!もうペコペコ!!飯食いたい!!』

「おや、先ほどの様子では私とは食事をしたくないようだが」

『んなわけあるか!オレが大佐とのデート断るわけねぇだろ!』

「デートではない。ただ飯に誘っただけだ。妙な言い方はやめなさい。」
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