short

□ちょっと待て
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「エレン、おはよ」



「おう、サラミ。はよ」



寝惚けつつ私に挨拶をする
可愛いエレンに、つい顔が弛む。




「エレン!今日は何日?」



「は?」


「だーかーら、今日は何月何日?」


「11月、11日…だからなんだよ」


「え?ポッキーの日だよ?」



「あ、そう。」



「だから、私とポッキーゲームしようか」



「………は?」





呆れた顔で、エレンが私を見る。





「エレン…ポッキーゲームして、私と」




「いや、そもそもポッキーねぇだろ」




疲れたように返事をするエレンに




「あるよ、ポッキーなら!」




「…そうかよ。
それなら、し…仕方ないからやってやる!」



頬が赤い彼に "ありがとう" と返すと
"別に" と照れくさそうに返事が返ってきた。





「じゃあ、さっそく!」


「…サラミ」


「ん?」




「…ほ、他の奴とは…その、すんなよ!」




パッと視線をずらすエレンの頬が真っ赤で
つられて赤くなってしまう。




「…、エレン」





「っ…もう、さっさとやろーぜ!」





「う、うんっ!」





真っ赤になってるエレンに、ポッキーの代わりになるであろう物を そっと、差し出した。




ちょっと待て。

 
( おいっ!これポッキーじゃなくてイモだろ )

( ううん、関係ないよっ )

( 大ありだろ! )



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