家庭教師ヒットマンREBORN!夢
□標的1
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「あいたっ」
どでーん、と、盛大に何もないところですっころぶ。
「だははははは!またりんごかよー!」
「もー、気を付けてよー」
あははは、と周りにいた人たちが笑い出す。
「たはは、ちょっとよそ見してたかも。気を付けるー!」
よっこいせ、と立ち上がり、転んだ拍子に散らばったごみをとる。
放課後、りんごは今日ごみ袋当番である。
また転ばないようにしなきゃ、はやく終わらせよう!
袋の口をしっかり握り、勢いよく駆けていった。
たたっと走ってさっさと
「あ、きょーこ!一緒に帰ろー」
「りんご!うん、帰ろっ♪」
この子が笹川京子。学校のアイドルのような存在で、私の大切な親友!
「あれ?花はー?」
「んーとね、持田先輩と話してたらどこかに行っちゃって…」
黒木花。今はいないけどいつも一緒に帰ってるんだ!
でも、その様子じゃあもう帰っちゃったなぁ。
「持田先輩とのお話終わったの?ー」
「うん。そこまで急用な事でもなかったから。」
「そっかぁー」
これが私の日常の一部。
それが、これから大きく変わっていくなんて、今の私たちは知らなかった。