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□8 新しい友人に囲まれて
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放課後になり、
さつきと黒子に手を引かれて
体育館へ向かうと、
そこには何十人ものバスケ部員たちが準備をしていた。

(わぁ…っ)

黒子が、

「じゃ… 僕、着替えてくるついでに、キセキの世代のみなさんを
お連れして来ますね。」

と言って、部室へと去っていった。

(キセキの世代… あんな有名な人たちと今から会うなんて…
緊張しちゃうなぁ)

と考えていると、

「やぁ、来てくれたんだね。」

と、背後から愛しいあの人の声が聞こえた。
振り返ると、やっぱりあなただった。

『赤司くん…‼』

いつも図書室からしか見れなかったユニフォーム姿も、今はすぐ目の前にあって、それだけでもすみれは幸せだった。

「桃井。有り難う。吉田さんを連れてきてくれて。」
「いいよっ 私も来てほしかったしね」

と2人が話しているところに、
黒子がユニフォームに着替えて戻ってきた。

「おまたせしました。みなさんを連れてきましたよ。」

と言われたので
黒子に続く4人を見てみると、

(お、おおきい…っ)

全員180センチ以上くらいだろうか。 すみれは、背が低い方なので、見上げなければ4人の顔がよく見えなかった。


「…この人が、桃井っちの言ってた吉田さんっスか!」
と目をキラキラさせて言うこの人は、女子で知らない人はいないであろう、黄瀬涼太さん。

「ちっちぇなー、おまえ。ちゃんと食ってんのか⁇」
と言うのは多分、青峰大輝さん。

「吉田ちんってさー
お菓子を作るの上手なんでしょ?」
と、4人の中でも頭1つ大きいのは紫原敦さん。

「食い意地張り過ぎなのだよ
紫原…‼」
と、片手で眼鏡を持ち上げながら話すのは緑間真太郎さん。

…みんな有名人すぎて、名前を知っている。

すみれは、緊張しながらも

『初めまして…っ 吉田 すみれです。よろしく、お願いします…!』

ぺこり と頭を下げてから
微笑んだ。

((((絶対、良い子 っすね)だな)だー)なのだよ)

「…どうやら、心配いらなそうですね。」

と黒子が私に向かって笑った。







(「すみれっちって呼んでもいいっスか?」
「…少々、馴れなれしいぞ、涼太。」
「なーなー、 おまえって赤司の彼女なのか⁇」
『ち、違いますよ…⁉』
「吉田ちん、今度俺にもお菓子作ってねー」
“…たまには、賑やかなのも楽しいのだよ”)

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