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□大切で、大事な
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あたしには、
とても大切な人がいる。
その人は、かっこよくて頭も良くて、
バスケも凄く上手で。
女の子なら誰もが
恋に落ちてしまう様な人だ。
そんな貴方は
数ある女の子たちの中から
あたしを選んでくれた。
思い切って告白したとき
これは夢かと思うほど驚いた。
もっと可愛らしい子だっている。
もっと頭の良い子だっている。
だけど、あたし だった。
あたしは舞い上がって
夜も眠れないくらいに
貴方の事を考えて。
“きっと貴方もあたしの事が好きだったんだ”
そう思うと、
想いが心から溢れたように
涙がこぼれた。
──でも、
やっぱり
それはあたしの幻想だったんだ。