◎友達でいられるなら

□#01
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一時間後………


「はぁ…終わったぁ〜」


「里英ちゃん飲みすぎちゃう?」


赤い顔をした高校時代の
部活仲間の里英ちゃんを介抱する。

ほどほどにしろって
言ったのに聞かへんから……。


「うっ、気持ち悪っ」


「はい、お水やで」


「ありがと〜…由依ちゃん〜…

 昔と変わらず面倒見がいいね〜」


「私はまさか6年ぶりに再開しても

 里英ちゃんの面倒見ることに

 なるなんて思わへんかったけどな」


「あははは……ごめん〜…」


シャンパンやら
誰が持ってきたか分からない
焼酎やらのお酒臭い臭いに
私まで気持ち悪くなりそうや…。

すると


「由依」


「…あ、ぱる」


振り返ると帰り支度を済ませた
ぱるが鞄を持って立っていた。


「…どうしたの?」


「里英ちゃんが飲みすぎて…」


「え、大丈夫?」


ぱるがそう里英ちゃんに聞くと…


「…………」


「…?」


「里英ちゃん?」


「スッー………zZ」


「…………」


「…………」


知らぬ間に寝てるやん………。


「…これ、どうしよう?」


「…もうおいてけば」


「いやいや、それはアカンって」


「じゃあどうするの?」


「ん〜……おぶって帰る?」


私が里英ちゃんを
背中に乗せようとすると

ギュッ


「え?」


ぱるに、手捕まれた!?

え、え、え??


「……あの、ぱる?」


「………ダメ

 由依は私との会話

 里英ちゃんに聞かれても

 平気なんだ」


「えっ」


それって…どういう……

と言おうとしたところに


「里英ちゃ〜ん……って横山?」


「あ、指原さん」


里英ちゃんの大親友の
指原莉乃がやって来た。


「あらら、里英ちゃん寝てる?」


「飲みすぎです」


「…よし、指原が連れて帰るね!」


「あ、ほんまですか?
 
 よろしくお願いします!」


「任せとけっ!!」


こうして里英ちゃんは
指原さんが連れて帰ったのだった。
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