タロット ガッシュ

□タロットガイド
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 大アルカナとはタロットの絵札、22枚の寓意画のことです。

 マルセイユ版では、愚者、魔術師、女教皇、女帝、皇帝、教皇、恋人、戦車、正義、隠者、運命の輪、力、吊された男、死、節制、悪魔、塔、星、月、太陽、審判、世界、です。

 タロットとトランプの違いは、この絵札の有る無しです。大アルカナだけのタロットデッキもあります。
 タイトルや絵柄が伝統とは違うカードもありますが、そこはタロット制作者の意図、世界観が表れているところなので、いろいろ見比べるだけでも楽しいです。

 ローマ数字がついているので、順番が気になるところですが、使う前にシャッフルされると何の意味もなくなります。そもそもトランプと同じでゲーム用に付けられたものなので、気にするのは順に並べて片付ける時だけです。

 カードの意味は、その絵札のタイトルと図像から読み取ります。
 絵札の寓意には、ある程度の普遍性があるので、描かれている意味は何となくわかります。
 この「何となくわかる」のがタロットの面白いところです。

 小アルカナの56枚は、数札と人物札の14枚を1組とする4つのスートのまとまりです。
 スートの棍棒、剣、聖杯、貨幣には、四大元素の火・水・風・地が当てはめられます。
 代表的なパターンでは、棍棒・火、剣・風、聖杯・水、貨幣・地となります。
 四大元素はそれぞれ司るものがあって、火が直観、風が思考、水が感情、地が感覚です。
 小アルカナは、この四大元素と人物、数の象徴を組み合わせて読みます。

 人物札は王、王妃、騎士、従者の4人組で、中世の宮廷を表しています。
 人物や状況を表すカードで、起承転結で例えると、従者が起、騎士が承、王妃が転、王が結となります。
 魔術系のタロットでは、この人物札の4人組を王、女王、王子、王女に変えて、騎士のように馬に乗った王と、戦車に乗った王子を描いたりもします。

 数札の1〜10は、数がそのまま象徴となります。1は始まり、2は相対、3は発展、4は安定、5は混乱、6は調和、7は選択、8は変化、9は結果、10は終わり。
 それぞれの数の意味は、数秘術やカバラの流用です。

 大アルカナは、人生の重要な出来事を象徴し、小アルカナは、日々の具体的な出来事を表します。

 とはいえ起源からはっきりしているように、占いの意味や象徴の読み解きも後付けのものです。
 占いの仕方も、時代とともに変わってきていて、並べられたカードに神秘を感じ取るのではなく、描かれた寓意や象徴に相談者の状況や選択が表れているのを読み解きます。

 込められた意味は後付けで、カードの並びは偶然、その解釈も占者によって異なりますが、それでもタロットの意味を考えるのは楽しいものです。

「金色のガッシュ!!」には様々なキャラクターがいますが、どれも自分の意志を持って生きていると思えるほど存在感があります。
 そんな彼らをタロットという枠組みにあてはめてみたのは、キャラ数が多いからいけるかな、という程度の思いつきでしたが、「タロットガッシュ」を考えるのはとても楽しかったです。

 本の読み手でない人が多いのは私の意向です。異論のある方は自分なりのあてはめをしてください。
 タロットの解釈が一つではないように、タロットガッシュという二次創作もまた自由です。

※参考文献
「タロットの神秘」 鏡リュウジ/著
講談社現代新書 2017年4月
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