タロット ガッシュ

□14 節制
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聖なる天使。

タロットの節制に描かれるのは、有翼の乙女。
彼女は左右の手に水瓶を持ち、溢れる水を移し替える。

規律と節度を守り、慈愛と献身を表し、安定や調和をもたらすもの。

その姿は厳密には天使ではないけど、一つの器から別の器へ、命の水を移し換えるところから、癒やしや回復のイメージが重なる。

このカードにあてはめるのは、守りと回復の術を使う魔物、ティオ。
ブローチを飾る羽が示すように、ティオの魔力は聖属性。
どんな術でも真っ向から受けて立つ盾と、仲間の身体の傷と心の力を回復させる剣。
その力の源は「守りたい思い」。

落ちこぼれのガッシュが勝ち残ることができたのは、このティオがいたから。

初めての仲間で、実は幼なじみ。
怒るとちょっと怖い「首絞めティオ」は、明るくて活発で勝ち気で優しい女の子。

「私とガッシュが最後まで生き残ったら…
どっちが勝ってもやさしい王様よ」


ティオ

守りたい思い。

赤みがかったピンクの髪を、背中いっぱいに伸ばした可愛い魔物の女の子、ティオ。
強がりで意地っ張りで、すごく「節制」らしいと思う。

節制は、水を零さない。食べ過ぎない、飲み過ぎない、無駄遣いをしない。
節度を守るのは、罪から魂を守るため。
規律と調和。そして慈愛の天使。

ティオの術は戦いに向いてない。
守るだけでは、相手の術を防ぎきって逃げるしかない。

だけど、ティオの力は助け合える仲間がいれば、その真価が発揮される。
ガッシュが戦ってティオが守る。
お互いに助け合うことで二人は勝ち残る。

ティオの思いは、ビクトリーム戦の後、清麿に託されたガッシュの本を胸に抱えて帰りを待ってるところに表れてる。
「大丈夫よ。ここにガッシュの本がある限り、ガッシュは消えないわ!」
魔物の本って、その魔物の魂みたいなものですよね。
いわゆる名場面ではないけど、無茶をするガッシュと清麿を見えないところで支えてる感じが好きです。

守りたい思いは、最強の盾となる程に強いけど、ティオは決して強くない。
優しい子だし、不安に捕らわれることもある。キャンチョメが倒された後は目の前が真っ暗になった。

「ガッシュが私達の明日を作る」

ティオはもうクリアに怯えない。
名前も知らない誰かの明日を思いながら、次々に迫る砲撃を受け止める。

節制の錬金術によって魂は変容し生まれ変わる。
「また… 明日。」
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