タロット ガッシュ

□11 力
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力の獅子。

タロットの「力」には獅子が描かれます。
百獣の王である獅子は、力の象徴。無意識が司る獣性や暴力といった扱いの難しい力。

そして一緒に描かれる女性は、獅子を手懐け従わせる理性。強い心の力の象徴。

なんか、魔物と本の読み手の関係、そのままですね。

このカードにあてはめるのは、大化けしたキャンチョメ。

タロットの「力」を何と考えるかによってあてはめは変わるので、もう一組、強すぎなレインと臆病なカイル、もありですね。

レインは自分を「くるった力」というくらい強い魔物で、呪文なしで戦っているのに強力な術をばんばん覚えて、そのために戦いを降りる。
何よりも、臆病者のカイルが立ち向かう強さを持つことを願って。

「やはりオレは外道だなぁ、こんな姿でしかお前を守れねえ」
「だが、必要なんだ」

本質的に怖いものである「力」とか、それでも必要な「強さ」とかがよく表れる組み合わせ。

それよりも「力の使い方」が大事な組み合わせがキャンチョメ。

「ライオンになってはいけないんだ」

パートナーのフォルゴレの格好良さが「力」の使い方を変えるいい話ですね。


キャンチョメ

力のライオン。

ものすごい大化けキャラのキャンチョメ。
初登場で呪文は一つきり、戦いの中で出た新しい呪文は小さくなるコポルクで「まさか弱くなる呪文があろうとは」って言われちゃう。

フォルゴレが認めた高貴なる魂。

それは「強くなろうと一生懸命になれる良い者ではないか」というのにも表れてるかな。

キャンチョメは少しずつ強くなって生き残って、最後にはシン・ポルクという、心の力で術を出す魔物同士の戦いで絶大な力を発揮する。

キャンチョメは、ライオンになりたかった。
無敵の英雄、鉄のフォルゴレのように。

「力」を手にいれたとき、変わってしまったキャンチョメを、身体をはってフォルゴレが止める。

ライオンよりも、カバよりも、強くてかっこいいフォルゴレ。

キャンチョメが、紙粘土を撫でながらやわらかくするところが、彼らしくて好きだ。
早く紙粘土で遊びたい気分だからと、一日かけるところがいい。
子どもの贅沢な時間。

キャンチョメの「力」の使い方は、楽しくて嬉しい花と小鳥が正しい。
「魔界に帰ったら友達になろうよ」
これが彼の本当の「強さ」だと思います。

彼の心は、愉快なスターと過ごす楽しい日々から育ったものだから。
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