タロット ガッシュ

□3 女帝
1ページ/1ページ

冠をいただく玉座の女帝は成熟した大人の女性で、情け深く与えることを惜しまない。

ガッシュの話で、いわゆる女帝らしく見えるのはシェリーでしょう。
高貴な生まれのお嬢様で、魔物を従えるだけの器量もある。
女帝シェリーはすごくありです。まずたいていの人が最初に連想すると思う。

石版編で、ブラゴとともにフレイルを振るって激しい戦いを繰り広げる登場シーンは、まさに女帝というか、女王というか。

でも、本来のシェリーはすごく優しい。
幼い頃から厳しく育てられて、強さを身につけた彼女に甘さはないけど。
シェリーが戦うのは、親友のココを助けたいからで、そのために自分が傷つくのも苦しい思いをするのも、まったく厭わない。
それが優しさでなくて何だろう。

彼女の心はブラゴに支えられてる。
初めは、自分勝手な魔物の論理に刃向かう形で。次には戦いの中で千切られた腕。
お互いに目的の他には目もくれず、ただ強さだけを求めているように見えて、その心の向かう先を認めていく。

ココを救い出した後で、「あなたを王に」と誓う場面がとても好き。
それに対して「初めからそのつもりだ」と、素っ気なく受けるブラゴも。

甘えない、頼らない。
認め合ったパートナーのために力を使う。
こんな二人が好きだ。
女帝シェリーと皇帝ブラゴで並べたい。
…だけど。

タロットの女帝は母なんですね。
母といえば、高嶺華です。

というわけで、シェリーは王妃ってことで。皇帝の椅子に座るブラゴの隣に、そっと寄り添っていると思っておきましょう。


高嶺華

慈しみ育てる人。

タロットの「女帝」は母なる存在を表してる。
地母神であるとか、自然であるとか、生命を産み出し養い育てるもの。

高嶺華は清麿の母だけど、それ以上の「お母さん」なんですよね。

いきなりやって来たガッシュを家族のように受け入れているし、ティオやウマゴン、テッドもお世話になってるしね。
もしかしたらデュフォーも。

すごく包容力のある人ですよね。

毎日、おいしいご飯を作って、汚れた服を洗って干して畳んでしまって、散らかった部屋を片付けて、お風呂を沸かしてお布団敷いて。
穏やかな日常を続けていくにも、しなければならないことがある。

日常の中で繰り返し手間をかけなければ子供は育たない。
それをする、できるのが、お母さんっていう存在で、その日常をつくりだす力は、偉大なる「女帝」の力だと思う。
次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ