タロット ガッシュ

□16 塔
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ファウード

崩れ落ちる塔。

そびえ立つ高い塔が突然の落雷を受けて崩れ、人が転がり落ちていく場面が描かれるカード。

天に届くような建物を作ろうとした人々は神によって言葉をバラバラにされて散り散りになる、というバベルの塔の話のようですね。
バベルの塔は、タロットの「塔」とは違って雷には打たれないし、実は壊れてもいないけれど、大きな力に引き裂かれるのが似ています。

「塔」は災難を告げる凶札。

この混沌と破壊を表すカードにあてはめるのは、魔界の建造物として現れた魔導巨兵ファウード。

山よりも高く、雲を突き抜けてそびえ立つ魔界の脅威。
大昔に魔導の術で造られた超巨大な魔物で、世界を滅ぼしかねない強大な力を持つために、極地に封印されていたもの。

このファウードを巡って、さまざまな魔物達の思惑が交錯し、敵も味方もそれぞれにとって最も過酷な災難が降りかかる。

リオウ、ザルチム、ロデュウ、キース、ブザライ、ファンゴ、ギャロン、ジェデュン、パピプリオ、チェリッシュ、ウォンレイ、リーヤ、アース、カルディオ、テッド、バリー、モモン、キャンチョメ、ティオ、ウマゴン。(さらにファウードに一撃かまして吼えるブラゴ)そして、ガッシュとゼオン。

リオウの思惑というか一族の野望から始まって、呪いとか封印とかいろいろあるけど、バオウの覚醒とゼオンとの対決から和解、ファウードの送還で終わる一連の話。

「塔」のファウードは場所、というか出来事を象徴する魔物です。

災難に見舞われ引き裂かれ、積み上げたものが塵になっても、それだけで終わりじゃないのが「塔」。

魔界で復活したというファウード(縮小サイズ)も、破壊がもたらした新たな再生。

ファウードを打ち砕くバオウ・ザケルガの雷は、ガッシュとゼオンとの和解の賜物ですから。


バオウ

神の雷。

タロットの「塔」は、古いカードで「神の家」と題される。描かれているのは、神の家とそれを壊す雷です。

そして物語の中で、最も強大な雷の力といえば「バオウ・ザケルガ」ですね。

何故、落ちこぼれのガッシュが魔界の王を決める戦いに参加しているのか。
物語の始まりの、根底にあるもの。

それは魔界の王の「バオウ」が、生まれたばかりのガッシュに封じられたから。
千年の時を経て鍛え上げられた「バオウ」は、年老いた王の力では抑えきれないほどの力と、すべてを壊し喰らい尽くすという性質から、いつしか魔界の脅威となってしまった。

イギリスの森で、記憶を奪われた時の痕跡を見てガッシュの「バオウ」は眠りから覚め、ファウードで清麿が殺された怒りで強大な力を取り戻した。
怒りと憎しみの黒い闇の力となった「バオウ」は、術者も含めてすべてを喰い尽くす。

それをガッシュは、悪い術ではないと信じて、使いこなそうとする。
喰われて倒れ、死にかけた後なのに。

暗い空から「塔」に降る神の光を受け入れたとき、それはまさしく「神の家」になるという。

真の使い手を得た「バオウ」は、ガッシュとゼオンに二分されていた本来の力でファウードを打ち砕き、世界を救う。

光の竜バオウ・ザケルガが「塔」の雷。
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