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□甘い薬
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なんで、なんでこんなことになった。
「ふっ……う………んっ」
酒がはいっていたからか?最近は現れてなかったから油断した?
だから……後ろから近づくコイツに、気づかなかった。
「クク、いいザマじゃねぇか、銀時」
銀時の目の前に悠々と座る男、高杉晋助。かつて、仲間でもあり恋人でもあった。
紫色の髪に、女物の着物。咥えた煙管から煙を立ち上らせる姿は、なんとも言えない色っぽさを漂わせる。
「どうだ?天人特製の媚薬は」
壁、頭上高くに手を拘束され息を荒くしながら寄りかかるように立っている銀時。
一見しただけでも、その薬がどれ程のものだかわかる。
「っさい、あく…だっ…」
“さいあく”なんてもんじゃない。
体の中心が沸騰してるかのように熱くて、どうにかなりそうだ。
おまけに、狙っていたかのように着せられたままの服は擦れただけで電気のように快感が走る。
「て、めぇ、なにが…っ、してぇんだよ、」
何とか残ってる理性で睨みつけるも、既に潤んでる瞳じゃむしろ、煽ることにしかならない。
それでも精一杯強がってみせると、高杉はクククと冷酷な笑みを浮かべた。
「あァ?んなの決まってんだろ。
俺ァてめぇを壊してぇんだよ」