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□個性
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いちいち個性を解除しないと誰の目も見れなくなるので、私は個性を使うとすぐに個性を解除する

ちなみにおわかりだろうが、私の個性は蛇をイメージしたりウミかマンバの名前をいうと発動される

解除方法は...解除と言うか(心の中で言うのも可)解除するイメージをすればいいだけだ

個性を使っていない間は人と目を合わせても石にすることはない

だが、自分が気付かないうちに発動条件を満たしてしまえば個性が発動されてしまうのであまり人と目を合わせることはしない

だからコミュ障なんだよ…

ネガティブ発言をしながらも、私は無理やり自己完結させた

体育館に着くともう既に一番の女の子から始まっていた

握力か…蛇使っても反則じゃないよね?個性使っていいんだから大丈夫かな…

私は多少不安になりながらも、握力を測っていくクラスメートを見る

「540キロて!!あんたゴリラ!?タコか!!」

「タコってエロいよね…」

なんだかしょうもないことを言っている、背の小さい男の子の言葉は気にせず、540キロと言う言葉に少しビビる

私なんか個性使ってないので32ぐらいだったよ…すごいな…

そんなことをのんびり思っていると

「次はあなたの番ですわ」

握力計が私の前に差し出された

「ありがとう、あっ……名前…教えてもらえないかな?」

私は少し突っかかりながらも真面目そうな女の子に名前を聞く

「私は八百万百ですわ気兼ねなくお呼び下さい」

流石にこのまま八百万さんでいけば間違いなく堅苦しくなる。人のことを下で呼ぶなんてなかなかしたことないけど…友達になりたいし…

「八百万さん…んじゃ百ちゃんって…呼んでも…いいかな?」

百ちゃんは私の言葉を聞くと笑顔で頷いてくれた

「えぇ、構いませんわ」

優しく微笑んでくれたので少し緊張を解きながら

「ありがと。私は輪蛇結愛っていうんだけど…もし良かったら下の名前で呼んでくれないかな?」

そう言ってさりげなく名前呼びを強制させる

「わかりましたわ…結愛さん」

多少強引かと思ったが私も友達が欲しかったので、百ちゃんとお話ができたのは嬉しかった

「百ちゃん、ありがとね」

百ちゃんに笑顔を向けてから握力計を受け取り、早速測る

さてと…ここは右からいこう…ということはウミからだな…

私はウミに握力計を握らせる

ピピッ

測り終えたみたいなので数値を見てみる

…………658キロ………!?あれ…そんなに強いの?まぁ、蛇だからね…人なんか簡単に絞め殺せるからこれだけあっても不思議じゃないか…

少し怖いことを考えながら私は左に変える

オスの方が力強いし…ってことは…これよりも上なのか…
そう考えながらマンバで握力を握らせる

ピピッ

測り終えたので数値を見ると

…748キロ………これやばい感じのやつだ…人に巻き付かせたりとかしたら死んじゃうかも…でも、全力で握らせたから…私がイメージ調整して緩くやれば握力も変わるはず…

新たな自分のできることを見つけて少し嬉しくなりながら記録をとって

第三種目の立ち幅跳びをやる

立ち幅跳びは蛇で反則ギリギリ行為をしてなんとか持ちこたえ

第四種目の反復横跳びでは、蛇を上手く扱えず。ボロボロの結果となり、第五種目のボール投げを行う

相澤先生からボールを受け取りウミにボールを持ってもらいウミを円の半径の長さにし、胴体を持ってハンマー投げのように振り回す

風を切るぐらい早く回り、いい感じのタイミングでボールを離させる

ブォン!!

遥か彼方とまではいかないが、結構な距離を飛んでいったボールは473m程飛んでいった。普通のハンマー投げだと70、80台が限度だが私ははるかにそれを越した

この結果ならまだいいほうか…

私はボール投げで他の人に勝つことは無理だと早々に諦めた。

もう一度ボール投げをしてから後の三種目を特に個性が使えるわけでもなかったので普通の結果を出し私は全種目を終わらせた

「んじゃパパっと結果発表」

最下位はないだろうけど…最下位に近かったらショックだな…

「ちなみに除籍はウソな」

そういって相澤先生はハイテクなコンピューターで何かを映し出した

えっ…除籍は嘘なんだ…すごく怖かった…よかった…ただ、やっぱりこの個性だとやれることもできることも制限されるならイメージトレーニングしてできることを増やしていくしかない…か…

ちなみに私は4位からのスタートだ

この4という数字がいつか1になることを願って、私は新たな決意をした

初日終了下校時間

特に怪我がなくてよかったな…初日に名前知っただけだけど二人とお話できたし、いい感じだな…もう話せる子がいなくて悲しい思いはしなくて済む

私はスキップ気味にリュックを背負い直して、家に帰る為に門を出る

「結愛さん、今からお帰りで?」

「あっ、百ちゃん!そうだよ?」

「少しお話を聞いてもいいかしら」

「いいよ?」

「結愛さんの握力検査の結果を少し見てしまったのだけれど…700キロぐらい…でしたよね?」

「うっ…うん…いやー蛇ってすごいよね。握力700もいくんだもの」

「やはり蛇ですのね!結愛さんの個性はなんですの?」

「私の個性はね……………」

私は一瞬戸躊躇した、メドゥーサといえば当然目の話になるだろう

このメドゥーサのせいで、小・中学校共に誰も寄り付かなくなった

変な噂しか立たないので、私に近づくものは誰もいなかった。そんなのはもう嫌だ

だが、人と関わるのが怖くなっていた部分もある。また石にしてしまったらどうしよう、その不安が私を襲い人とまともに喋らなくなっていた

だが、私は高校で変わるって決めていた。その為にはこの個性を隠さなきゃいけない

「私の個性はね、蛇女なんだ」

「蛇女…強そうですわ」

「百ちゃんの方がすごいよ!だって一位だよ?百ちゃんの個性は何?」

「私の個性は創造ですの」

「創造…すごい…物を創り出すって…」

「すごくないですわ…でも、この個性にせっかく恵まれたのですから、しっかり使えるようにならなければと日々精進しています」

「百ちゃんは頑張れる人なんだね。流石だな…」

そんな話をしながら、分かれ道まで色んなことを楽しく話。また明日とお別れをして、私は家に入る

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