【音楽は愛故に。】
□第3音
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一度、寮に戻って私服に着替えてから
シャイニーに言われた第3レコーディング室に行く。
ガチャ
「…曲、どうでしたか?」
4人は私を見て目を反らした。
…なんだろう。この気まずさは。
もしかして、曲が気に入らなかったとか…?
私は1つ溜め息をついて
「感想は無しですか…。曲はお気に召さなかったようですね。ならシャイニーに専属の解消を「悪かったっ!!」…え?」
黒崎さんに言葉を遮られて謝られた。
「さっき、女とかガキとかでお前とお前の曲を侮辱して悪かった。…すげぇいい曲だった。」
…は、え?
黒崎さん…デレ!?
「お前の曲、良かった。お前は俺たちの専属作曲家に相応しい。…先程はすまなかった。」
カ、カミュさんも!?
「この曲はボク達の事がよく考えられている。キミの言った通り、実績だけが全てじゃないね。早乙女学園も流石だと思ったよ。」
美風さんまで…。
「うんうん。とぉってもいい曲だったよ!亜実ちゃん、よろしくね!」
寿さん…。
こんなに誉めてもらえるなんて…。
柄にもなく、嬉しさが込み上げてくる。
だから、私は笑顔で
「ありがとうございます!」
と伝えた。
すると全員一度ピシッと固まってしまい、そして
「亜実、俺の事は好きに呼べ。敬語も要らん。早乙女と被るため、亜実と呼ぶぞ。」
「え。あ、はい。わかりま…分かった。」
えっと、急にどうしたんだろう?
「えー!ミューちゃんずるい!!あーちゃん、僕ちんも嶺ちゃんって呼んでー♪」
「え、あんまりちゃん付けしたくないんですけど…。」
なっちゃんだけで十分。長いし、呼びづらいしね。
「がびーん!!えぇぇ…。じゃあ、名前呼びで、敬語無しね!」
「うん。分かった。」
そう私が返すといぇーいと喜んでいる嶺は本当に私の8コ歳上なのだろうか。
「ボクもそうしてアミ。ボクのほうが年下だし、いいよね?」
「うん。いいよ。よろしくね、藍。」
そうだよね、藍ってまだ15歳だ。大人っぽいから忘れてた。
「お、おい。俺もそうしろ。」
…。ほんと、ツンデレ。笑
「ふふっ。分かった、蘭。」
でも、みんなと仲良くなれてよかった!