【音楽は愛故に。】
□第3音
3ページ/6ページ
うん。全員が驚いている。
いい反応ね。笑
「ハッハッハー!そのとーり!亜実は可愛い可愛いMeの娘ナノヨ〜♪」
「まぁ、シャイニーの娘だからってコネとかそんなことしないわ。
ただ、私にも早乙女の名のプライドがある。だからぐたぐた言う前に曲を聞いてくださいね?」
私がそう言うと全員が真剣な顔をしたので音源と楽譜をわたす。
「じゃあシャイニー。1回着替えてまた来るわ。」
そう言って学園長室を出た。
―――side 藍―――
彼女が部屋を出てボクは口を開いた。
「ねぇ、シャイニング。
彼女と血は繋がってないよね?」
だってシャイニングに妻となる人はいなかったハズだから。
「あぁ。だが、戸籍上もしっかり私の娘だ。それにあいつを本当の娘のように思っている。あいつは確かにまだ17歳だ。だが、センスは本物にくわえて 早乙女としてのプライドもしっかり持ち合わせている。あいつの父として…あいつを頼んだぞ。」
…シャイニングがそんなことを言うなんて…。
興味が出てきた。彼女と彼女の曲に。
「おい、親父…。どっかレコーディング室かなんか空いてるか。」
へぇ…。
ランマルが曲に興味を持ったみたいだね。
「第3レコーディング室を使うといい。」
「よっし!じゃあ曲を聞きに行こーう!」
…レイジは本当にうるさいね。
レコーディング室に行き、楽譜を見ながら音源を聞く。」
…正直、楽譜を見ただけですごくいい曲だと分かるし、ボク達の事がよく考えられているって分かった。
聞き終わっても誰も一言も話さなかった。
あの、レイジでさえも。
否、話せなかったんだ。
それほど素晴らしい、いい曲だった。
純粋に“この曲を歌いたい”って思った。
ボク達が固まっているとレコーディング室の扉が開いた。
ガチャ。
「…曲、どうでしたか?」
―――side 藍 END―――