【音楽は愛故に。】
□第2音
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「はぁ…。私の名前、聞いてた?早乙女よ、早、乙、女!…シャイニーの娘よ。」
そう言うと少し驚いた顔をした後、
「場所を変えましょう。」
と席を立ったから着いていった。
移動したのは空き教室。
「早乙女さんから聞いたのですか。」
そう切り出して来たけど、バラしてるようなもんだよ、それ…。
「ううん。シャイニーからって訳じゃない。貴方の声、よ。」
「声…?」
「そう。貴方の声とHAYATOの声は声質、響き、それからHzまで一緒だったわ。これで同一人物じゃなかったらロボットかクローンね。」
「そう、ですか。貴方の絶対音感はHzまでわかるんですね。さすが、学年主席の早乙女さんですね。」
「ふふっ。ありがとう。…でも、貴方はシャイニーのことも“早乙女さん”と呼ぶからわからなくなるわね。」
「それでは…亜実と呼んでも?」
「えぇ。構わないわ。」
「では、私のこともトキヤと呼んでください。」
「ん。分かった。」
そんなことを話して空き教室を出てクラスに向かう。
「亜実の苗字を聞いたときはもしかしたら身内では、と思っていましたが…まさか娘だとは…。」
「まぁ、娘って言っても義娘なの。養子。でも、本当の親のように思ってる。」
と話しているうちに教室に着いたのでドアを開けると翔と他に4人人がいた。
「お!どこ行ってたんだ?」
と翔が来た。すると
「亜実、か…?」
ふと名前を呼ばれた方を見ると
「え…真斗…?」
「っ亜実!!」
そこには去年、早乙女学園で会おうと約束した真斗がいた。
私達は2人が合格したことを喜び、抱き合った。
「真斗〜!よかった、合格してて!Aクラス?」
「あぁ、そうだ。亜実はもちろん首席であろう?」
と2人の世界を作っているとワンコ属性のありそうな赤い髪の男の子が話しかけてきた。