【君想。】

□第3話
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アミを椅子に座らせ、レンと向き合う。






「アミはレイジと付き合ってるんだ。だから今はちょっとショックなんだと思う。」





「ブッキーが、レディと?
…それは知らなかったな。」





「私も知りませんでした。寿さんの事ですから騒いだりしてそうですが…。」





「ふん。あやつは亜実が絡むと途端に大人になる。」





「ほんとに。いつもあんなレイジだったらいいのに。」





でも…驚いた。





レイジとうまくいってないのかな。





「…お見苦しい所を見せてしまってすみません。主に林檎先輩の曲を書いています。神谷亜実です。よろしくお願いします。」





ん、どうやらちょっと落ち着いたみたいだね。




「アミ、レンとトキヤは僕たちの後輩だから敬語はいらないよ。確か…レンと同い年かな?」






「へぇ、そうなんだ。よろしくね。」





「よろしくお願いします。」







自己紹介が終わり、曲について話し合う。






「2か月後に発売なので、秋冬な感じがいいですね。」





「私もそう思ってる。で、もう思いっきりクールで格好いい大人な曲にしようと思って。多分、2曲ともバラードかな。」





「うん。良いんじゃない?歌詞は?」






「うーん…。じゃあ、1曲はお願いする。カミュくんもそれでいい?」





「お前が書くのだ。文句はあるまい。」





「じゃあ…。」






アミが曲を考え始めると隣にいるレンがこそっと聞いてきた。




「随分バロンはレディを信頼してるんだね?」






「あぁ、そうだね。カミュとランマルとボク、それからリンゴはアミ
の曲を歌ったことがあるからね。」





「へぇ…ブッキーは?」






「さっき見ての通りだよ。君達の作曲家に夢中。」





そう。

ソロ曲を作るとき、あの後輩とどっちにするかって後輩の前で聞かれてレイジだけ後輩を選んだ。




それもアミが不安になって抱えてることのひとつだと思う。






ねぇ、なんでキミはレイジなの?



…ボクじゃ、ダメ…?




          

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