【音楽は愛故に。】
□第3音
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あの後、マサに寮まで送ってもらった私は次の日から神宮寺レンの毎日のアプローチ(?)から逃げ続けて1週間。
今日はQUARTET NIGHTの人達との顔合わせがある。
学園長室でやるみたいだから放送で呼んでくれるみたい。
で、今日は最初のレコーディングテストのペアを決める日。
くじ引きで決めるんだって。
…お願いだから神宮寺レンとのペアはやめてよ…。
とか思いながら作曲家コースのくじを引く。
ちなみに、ペアで行うテストのときは私は作曲家コースとして扱われる。
引いた番号は、
「7番…。」
私の引いた番号は、7番。
さて、お相手は…?
「貴女でしたか、亜実。」
「トキヤ!貴方が7番?よろしくね!」
「えぇ。よろしくお願いたします。
貴女とで安心しました。」
まぁ、HAYATOの仕事でなかなか時間取れないしね。
でも、私も一安心。
「おい、トキヤー。お前、亜実とかよー。」
翔がこっちに来た。
「俺も亜実とペア組んでみてぇなー。今度、考えといてくれよな!」
「ふふ。わかったわ。」
全員ペアが決まったところで授業が終わる。
「亜実、後で私の予定をメールするので、それに合わせて予定を立てて貰ってもいいですか?」
「えぇ。じゃあ、長く時間がとれそうな日にレコーディング室、予約しとくね。」
「お願いします。」
とさっそくトキヤと話をしていると
ピンポンパンポーン♪
「Sクラスの早乙女 亜実。今すぐ学園長室に来い。1分以内なー。」
ブツッ!
…マジ?
1分とかどんだけ無茶苦茶なの…?
「はぁ…。行ってくる。」
トキヤはクスクス笑って行ってらっしゃいと見送ってくれた。
QUARTET NIGHTの楽譜と音源を持って学園長室に向かう。
とっくに1分は過ぎているだろう時間に学園長室に着くと中から話し声が。
「“you達に専属作曲家をつけマース!”」
お。ナイスタイミング。
私はノックをしないで中に入った。