小説

□あざとい
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世の中には小悪魔がいると思う。
だって…目の前にいるんだもん。あんなあざとくてばかわいい生き物初めてだ。
そこにいるお前もそう思わないか?


「うるせぇ、黙って飯でも食ってろ」

「俺なんか言った?」

「心の中がダダ漏れなんだよ!!」

「だってそうだろ?本当のことだろうが。
見てみろ…今日も魚をきれいに食べてるだろう?」

「だったら告白でも何でもして自分の所有物にすればいいだろうが。」


だがその本人はとんでもない爆弾を恋焦がれてうじうじしているへたれな主将に向けて…否…青道高校野球部全員に被弾した。


「俺…好きな人ができやした…。」

「「「えっ?」」」

「だから…好きな人ができやした!」

「「「「えぇぇぇ〜〜〜!!!」」」」

「相手は!?」

「そんなの教えませんよ…そんなこと言ったら迷惑かかるから…
それじゃ、ごちそうさまでした。」


当の本人は食器を戻し学校に行く準備をした。


「おい、どうする?」

「沢村がねぇ〜。でも相手誰だ?
クリス先輩しかいないだろう。」

「こう見えて結城先輩だったりとか?」

「でも一番は地元の彼女だろう?」

「御幸、チャンスはあるって…御幸?」

「沢村に…彼女が…沢村に彼女が…」

「好きな人がいるだけで彼女がいるってわけじゃねぇだろうが!」

「言ったら迷惑かかるやつって誰だろうな?」

「そんなの決まってるだろう?監督に決まってる…」

「考えたくなかったフラグを言うな!」


皆がこれを口に出さない理由はあの鬼監督と謳われた俺たちの監督片岡鉄心も沢村も狙っていた…それだけじゃない…結城哲也、小湊亮介、伊佐敷純、滝川クリス優や今の二年生、同学年、他校の生徒みんなが狙っていた。













「大好きでした……」




強制終了
誰でもいいです。沢村が幸せなら

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