大空

□標的8
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「で、何すりゃいいんだ?」

「まず入ファミリー試験だぞ」



武君は「本格的だな」などといつも通りの暢気さで、殺し屋だと名乗る赤ん坊にまるで危機感を持っていない。
気持ちは分からないでもないが、ヤツの本性を知るニナからしたら自殺行為に等しい。


「試験に合格しなくちゃファミリーには入れないからな」

「試験禁止!」


私がビシッと手を挙げて禁止を訴えると、3対の瞳が私を映した。
獄寺君に関しては右手でこっそりガッツポーズをしている
そんなに武君が入るの嫌なのか…
私も武君は巻き込みたくない


「ニナはオレが入るの嫌か?」

「え”っ…」


眉尻をさげて仲間外れを悲しんでいますという表情をする武君


「嫌なんかじゃ…!
ほら武君は野球があるでしょ?
こんなのに付き合う必要ないって言うか「んじゃ 試験開始だな」う、ん?!」


なんだ今の割り込みは
私は武君を必死に説得していたのに第三者の声で遮られた。
正体は言わずもがな黒いヤツのことであるが


「そんなん気にしなくていいぜ!
 んじゃあ試験開始だな。始めてくれよ小僧!」

「試験は簡単だ」



こうしてボス(本人否定)をも巻き込む入団試験は切って下ろされた
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