小説っぽいの2

□泣いた鬼
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疲れて日の当たる縁側で休む。



目を閉じて心臓の音を聴くと何でか見かけたあの人であったものが浮かぶ。



魂の宿らないそれはなんなんだろう。
人、というより俺には肉の塊に見える。




それでも必死に生きようとしたのか。


考えるほど惨めになって、

また下を向くと渇いた涙が出てくる気がした。

そんなの気がしただっけだったけれど。




「銀時?」



「何だお前、今にも死にそうな面してらァ……」




何て言うくせに、
お前は今にも消え入りそうじゃねぇか。



お互いに軽口を叩く余裕はなく、
ただ一緒にいるだけ。それだけ。
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