小説っぽいもの
□ほたるの墓を見て
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「別にティッシュなくてもいいでしょ?」
さりげなく(多分、全然そう見えない)晋ちゃんの隣に座ってティッシュの箱を指先でクルクルと回す。
痺れを切らしたのか返せと言わんばかりに掴みかかってきた。
もちろん渡してやんねー
「銀時っ……怒るぞ…」
「睨まれても怖くないっつーの」
俺に真っ正面からもたれかかるようになった晋ちゃんの前髪をそっと撫でて
涙の筋を舌でなぞる。
「しょっぱい」
「バカっ……んぅ…」
目尻に優しく唇を落とす。
お昼寝前のネコみたいに目を閉じた。
男ていうわりには少し長めの睫毛がくすぐったい。
「ごめん、俺もう我慢できない。ヤっていい?」
「……最低」
「ごめんって言ったじゃん」
晋ちゃんの体の力がすっと抜ける。
これはOKという態度。
晋ちゃんは素直じゃないから言葉で言えないもんねー(ってこの前からかったらみぞおちにグーパン喰らった)
唇を重ねてスッと内股を撫で回す。
さっきまで泣いてたから目が少し赤い。
「…ちょっと優しくできねぇ……」
「んっ……大丈夫…あっ…」