S.T.L 2.5 本編

□さん話 魔法学校入学試験
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一言言わせてくれ。
「でっかーい!おっきーい!ひろーい!」
「リリア、それだと一言じゃないし、でかいも広いも意味はおんなじだからね。」
ちょっと、茶々入れないでよ、エルルくん。ほんとに感動してるんだからさ。それより、気になってだけど言えなかったこと、今言っちゃっていいかな・・・。そんな目線をエルルくんに送り続けてみる。
「な、何?」
「あのさぁ。なんで他の入学生らしき人たちはあっちから入っていくのに、僕らは別の入口に通されようとしてるの?」
そう、他の子達はとっても素敵な正面玄関からズラズラとお話したり、そわそわしながら、いかにも今から青春始まりますよ〜。みたいな顔で入っていくのだ。それに対して私達といえば、もう数十年人は立ち入っていません感が半端ないおんぼろな扉から入れと言われたのだ。どんな格差だよ。それにこの扉。厳重過ぎない!鎖がじゃらじゃらつけられて、でっかい鍵がぶら下がってる。更に魔法で守られている。さっきから開けてくれようとしてる先生が大変そうだよ。
「やっと終わりました。エルルさん、リリアさん。くれぐれも気をつけて。」
え?僕らは学校に来たんだよね?気をつけてなんて、まるで戦場に出向くような言い方される必要はないぞ!
「ほら、リリア。行くよ。」
エルルくんは頭大丈夫なの?明らかに進んじゃ駄目なやつだよね!フラグ立っちゃうやつだよね!
「待ってよぉー!」
うん、一人で置いてかれる。それはもっとフラグだと思うんだよね。でも・・・
「エルルくん!どこいっちゃったのー!」
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