ビストーマ魔術

□二章
3ページ/11ページ


「そういえば陽隊長。先程隊員から連絡があって例の花咲いたみたいです。しかし一部いつの間にか盗まれてたみたいで…」

第一部隊の副隊長が陽に伝え

「もうそんな時期だったね。盗んだ犯人はわかる?」

「それが後ろ姿を見つけ後をつけたみたいですが逃げられたらしくて…すいません。居たのは3人だったらしいです。でも確かとは言えません…盗まれた花に対して3人で運ぶには目立つので何人か分かれて盗んだ可能性があるかもしれません」

「そっか。なら近々行動起こすだろうから、全員任務に集中する準備はしといてね。あとあの花全部燃やしてから戻ってくるように伝えといて?くれぐれも煙は吸わないよう気を付けるのも忘れずに」

「しかし無断であれを手にかけると処罰が…」

「俺が許可取ってるから大丈夫。もし何か言われたら俺の名前出すか俺を呼んでくれたらいいから」

「畏まりました」

「厄介なことになりそうだなぁ…かえちゃん、俺が居ない間は訓練生の指導御願いね?」

「わかりました。しかし任せると言うことは一人で討伐行かれるつもりですか?俺達は必要ないと言うことですか?」

「違うよ。情報は第一に任せるけど、確認しに行くだけだから。言ったでしょ?これからは前と違う可能性があるから全員に死なれちゃ困るの…もう人が目の前で死ぬのはみたくない……だからそれまでに訓練生も動けるよう鍛えといて?」

「……隊長…」

「じゃぁ俺はもう戻るけど第一部隊も調査気を付けてね。それじゃぁ」

一瞬でその場から陽は消え、ビストーマの個人部屋に戻り、残ったら第二部隊と訓練生、各隊の隊長、副隊長は

「源隊長、隊長のさっきの言葉ってやっぱり以前の俺達の事ですか?」

旭が問えば源は少し悩むも

「それもあるだろうけどお前らは死んでないだろ?…多分だが以前何かあったんだろうな…じゃないと10歳で神官にはならないだろ。手を抜けるなら10歳レベルの階級しかあいつは取らないはずだ」

「俺達、隊長の足手まといなんですかね…」

「それならもうここには居ないだろ。お前らを信頼してるからあんな拷問な訓練させられたんだろ?」

「源隊長……でも、あの訓練はマジきついんですから!陽隊長絶対鬼畜っすよ!危険だと判断したら助けてはくれますけど…第一部隊も参加します?」

「冗談言うなよ。さっき見たけどあんなえげつない訓練は勘弁だよ。…第二部隊じゃなくて良かったぜ…」

旭と源が話してると隊員達は苦笑するが訓練生は訳がわからず

「あの…俺達は今日きたばっかりなので話が全然わかんないんですけど…第二部隊の隊長がすごいことは理解しましたけど…」

「説明は各隊の訓練の時にでも説明を聞いてください。あと…陽隊長を怒らせるのだけは絶対しないでくださいよ?絶対ですから。わかりましたか?」

訓練生全員がコクコク頷けば今日は解散となり、各部隊が訓練生を引き連れて部屋に戻っていった
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ