ビストーマ魔術
□二章
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陽は高校を入学する2週間前に10神官の二人、華と黒に会いに行くため理事長室に向かい
コンコン
「どうぞ?」
「失礼します」
返事を聞き中に入れば軽く頭を下げ
「あらあら、陽ちゃんじゃないの。元気にしてらした?」
「お久し振りです華さん、あと黒じーも」
「ハッハッハッ!元気そうだな、中学卒業おめでとう。そして高校トップ入学おめでとう」
「ありがとう。その事について二人に話したいことが…」
「白さんから聞いてるから大体はわかってるわよ?陽ちゃんのしたいようにしなさい?」
「それならお願いがあるんだけど、中学教員の安部先生と加藤先生、保険医の秀先生を高校教師にして欲しいんだけど」
「わかったわ。此方も辞めてほしい教師がいるから可能ね。頼みはそれだけかしら?」
「今のところは…もし何かあったら伝えるね?…あ!華さんの料理食べたい!これが一番のお願いだった!」
「フフフッ、陽ちゃんだけはいつも喜んで食べてくれるから作りがいあるわ。他の人は文句ばかりだから。ね?黒さん」
「そんなことないだろ。でもたまには高級なものも食べたくなるだけだ」
「俺は華さんの料理の方が高級だと思うな。だって美味とか言われてる茸なんて匂いも臭いし不味いじゃん…何であんなのが高級なのかわかんないし」
「陽はまだまだ子供だな」
からかわれはするも久々に会った為、数分雑談して理事長室から出ていこうとすれば華に呼び止められ
「そうそう、陽ちゃんに大切な事言うの忘れてたわ。今年の3年と優秀な2年生60人程ビストーマの研修生になる事が決まっててね、確か明日からだったかしら?訓練はじまるの。でもまだ学生だから、学校が始まれば学校が終わり次第訓練参加だから、鍛える時間も少ないけど頑張ってね?」
「え…?ちょっと華さん…?明日からってマジですか?てかここの学生なら俺バレたらヤバイよ!」
「あら、知らなかったの?ならバレたくないなら気を付けなきゃね?」
「他人事だと思って…なんとかしなきゃなぁ。じゃぁまた来るね?」
手を振りながら理事長室から出ていき、明日からの事を考えながらビストーマに向かう