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□*8話 お友達*
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『あーあーあーあー!!!!ひーま!!!』
博士の家に響き渡る一つの声。
いい迷惑な声だ。
……私の声だけど。
だってさ、暇なんだもん。
学校もないしさ。
家から出れないしさ。
……見張られてるしさ。
ムスッとしながらちらりと横を見ると博士が私に背を向けている。
よーく見ると、イヤホンをつけてパソコンなどをいじっている。
……これは、チャンスじゃね?
『(出れるチャーンス!!)』
抜き足さし足忍び足の勢いで静かに玄関の方へ。
上着を着て出ようと、ドアノブに手をかけた瞬間___
__ガチャ
『あ』
「あ?」
ちょうどよく、メガネの少年が帰ってきた。
どうやらメガネの少年は私がしようと思ったことが分かったらしく、眉間にシワを寄せていた。
……子供なんだから、眉間にシワなんて、、、
とか呑気にバカなことを思う私。
「あっ!!名前ちゃんだ!」
『へっ?』
まじか。この子らもいたのか。
コナンくんに続いてどんどん入ってくる少年探偵団。
そして最後に哀ちゃん。
哀ちゃんは私の横を通り過ぎる瞬間__
「……バカね」
フッと笑って行ってしまった。
『…………』
言い返す言葉がない。
だって私自身も馬鹿だと思っているのですぅうううう(TT)
あぁ、私はいつになったらこの家から出れるのでしょう。
(出ようと試みて)
(早速失敗。)
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