暗闇の先へ
□04.
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それから2人とも問題なく、無事退院することが出来た。
ファルロスが言っていたように、美鶴と荒垣が使っていた薬の効果も消えていた。
医者は首を傾げていたが、今はもういないファルロスこと綾時に、感謝しなくては。
ファルロスが元凶だとしても、彼が2人を助けてくれたことに変わりはないのだから。
数週間後
あの時出来なかった卒業式を、もう一度みんなでやり直す。
今度は誰一人欠けることなく、最後まで。
「桜…散っちゃいましたね」
ゆかりが蒼くなってしまった桜の木を見上げながら、少し寂しそうに言う。
「また、来年見にくればいい」
俺たちには未来がある、と真田が明るく答えた。
「そうですよね。
僕、みなさんとまた桜が見たいです」
「そうだな。
私も、みなと満開の桜を見るのが今から楽しみだ」
「…私も…みなさんと桜見たいです」
「イイっすね〜!
みんなでわいわいしてぇなぁー!」
「Wお花見Wというものですね。
私もとても楽しみです」