treasured box
□clapおまけ☆No.11
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「明けましたね」
「あぁ」
「今年も、よろ…っ、ん…」
二人の温もりが沁みたベッドが軋む。
「挨拶なんていい。今はアンタを、抱きしめたい」
年越しのカウントダウン、そのまま雪崩れ込んだシーツの海。
新しい年とともに、愛を確かめ合った。
彼の熱情に圧され、あたしは何度となく果てて、白い終いを見る。
そして今は、ぼんやり目覚めた朝に、幸せを噛み締めていた。
「また、欲しくなった」
「誠二さん、っ?」
「ダメだ。もう止まらない。アンタの…アンタのせいだから」
普段の寡黙な印象と正反対、熱い肌で迫る彼にまた身を委ねて…
「…っ…ダメ、です…もぅ、ダメ……っあ…ん…」
「好きにイッていい。アンタのそういう顔、好きだ」
「ん、っ…いじ…わる………っ、ああ、ぁん!!!」
彼の腕の中、夢を見て、新たな空へ羽ばたいた………
(2019.2.17 掲載)