treasured box
□clapおまけ☆No.9
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そんな無防備に…
僕の前で自然体なのはすごく嬉しいけど、これじゃ生殺し。
新婚初夜から数えて、ぴったり一ヶ月の今夜。
『お祝いしよっか』ってキミが言うから、シャンパンと小さなサイズのケーキを買って記念日を過ごした。
でも、お酒はダメって言ってるのに…
飲めないくせに、シャンパンを二杯も。
案の定、寝ちゃってる。
笑って、嬉しそうにキャーキャーはしゃいで、いつの間にかスヤスヤ……
「我慢ももう限界…」
ソファーで眠るキミの唇に触れる。
一度キスしてしまったら、もう止まらなくなって、気がつくとキミに跨がり、華奢な体を包み込むように覆い被さってた。
か細い線をなぞるよにTシャツの裾を手繰り上げ、肩のストラップを外していく。
プルン、とたわわな膨らみが現れて、紅色の尖りが艶かしく誘いをかける。
指で弾くと『ん、ん…』と零れた甘声。
キミに譲り、食べ損ねてしまった苺の代わり、パクリと頬張ってみる。
「イチゴより甘いかも」
夢中になって貪れば、キミがぼんやりと目を開ける。
「…憲太…く、っ…ん……何し……っ、あ」
「気持ち、いいの?」
「や、っ…あ!」
「そんなに可愛い顔で。感じてるの?僕だっていつまでも何もしないまま居られないよ」
柔らかい胸はもう満足。
掌を少しずつ下へ向かわせる途中、キミのウイークポイントの脇腹をちょこっと突っつく。
「やだ、っ!!くすぐった、ぃ…っ!」
括れた腰を捩りながら、逃げようと足掻くキミを足で挟むように押さえ付ければ、ハッとした顔して見つめてくる。
「ねっ。新婚生活一ヶ月記念。今日は…ぜんぶ貰うから」
「憲太…っ、んん……」
何も言わないで…
今夜はただ、その妖しく猥らな声だけ聞かせて………
(2017.12.23 掲載)