treasured box
□clapおまけ☆No.1
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「ほいっ!」
「あー、紅茶がよかったなぁ」
「しゃあねぇだろ。あそこの自販機、いつものヤツ売切れてて、レモンしか無かったんだよ。おまえ、酸っぱいのはやだ!ってレモンティ飲まないし。外暑っちぃからコーラが飲みたくなった」
「だって、炭酸苦手なんだもん…」
「炭酸苦手、って。おまえ、風呂上がりにビール飲んでたじゃねぇか。旨そうに、グイグイ…」
「ちょっ、グイグイなんて飲んでないよ!!人聞き悪いなぁ。」
「楽しそうに話してるところに悪いんだが、ちょっといいか?」
「「あ、後藤さん」」
「ふっ、見事なシンクロだな」
「「そんなことな…」」
「ちょっとー、海司っ。かぶってこないでくれる?」
「おまえこそっ、真似すんな!!」
「…やっぱり出直そう。邪魔したな、お二人さん」
「あ、後藤さん!コイツのことは大丈夫ですから、用があるなら…」
「そうです、そうです。海司なら差し上げますから、どうぞ」
「はっ?差し上げます、って何だよ。俺は猫の子か何かか?つか、勝手に仕切ってんじゃねぇっての!!」
「別に。猫なら可愛いもんだよ。ふわふわして、ちっちゃくて。海司にはそんな要素0だよねー」
「うっせぇーな!!おまえだって全然可愛げねぇだろうが!瑞貴んトコの犬の方が、よっぽど素直で賢いって。」
「なによ!!!バカ海司っ!」
「なんだよっ!がさつ女!!」
淀みのないその声が、俺を癒してくれる。
他愛ない日常も、君がいれば輝く。
君がいるだけで、
それだけで、happiness……
“自分が幸せだと思えば、それが幸せ。 思いひとつで、未来は輝く。 誰がなんと言おうと、すべては自分次第”
(2015.6.20 掲載)