企画展示室
□お題募集企画セカンドシーズン
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「あ、勝っちゃった」
「…おお、初めてでここまで出来るとは、やはり私の目に狂いは無かったか」
そんなやりとりをしていれば、どうしたどうした、と暇そうにしていたメンバーたちが集まってきた。
そしてパソコン画面、譜面を見れば、番頭は感嘆の声をあげ、義眼の少年は首をひねり、人妻ガンマンはすごいじゃないのぉ!と祝福の声を上げた。
「ノーナ、君テーブルゲームが得意なんだな」
「いやぁ、実は初めてだったんですけど、あれですよー。クラウスさんの教え方がよかったんですって」
へへへ、と笑いながら、周りに向けていた視線を再びパソコンに戻す。
そうすれば、オンラインプロスフェアーの対戦画面で、表示されているのは勝利を祝福する演出だ。
はじめたばかりのプロスフェアーで、クラウスさんと対戦をしたのだ。
あちらも割りと本気で相手をしてくれていたようで、いつもの柔和な雰囲気のクラウスさんには珍しく熱気高めだった。
「しっかり丁寧に教えれば、キミは実に飲み込みが早かった。教えがいがあったというものだ」
「うぇへへへ、ありがとうございます!」
大真面目にうんうん、とうなずくクラウスさんにアタシは今度こそにへらと崩してしまう。
「ちょーしこいてると、また旦那にメッタンメッタンにされんぜー?」
「うっせ、説明だけでゲロ吐いたクズめ」
すこし離れたソファでくつろいでいた天才クズはニヤニヤ笑いながらだと思うけどこちらに向けてそう声をかけてきた。
だからあたしも負けじと事実を突きつけてやれば、ケッと吐き捨てられた。が、すぐさま真上に現れた巨乳人狼によって顔面を潰されていた。ざまぁみろ。
「つぶっ…つぶれぇああああああああああくそいぬうううううううう!」
「賭けに負けたヤツにはお似合いだね」
真顔でそう言い放つチェインの手には、いつの間にかザップの財布が握られていた。
【罰ゲーム】
(誰だよ、賭けようとか言い出したの)
((((てめーだよ))))