長編2
□Triangle
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それはまさに、一目惚れだった………
EXILEと三代目を兼任する俺と直己の新しいマネージャーとしてHIROさんから紹介された碧ちゃん。
まるでお互いの小指が赤い糸で結ばれているというこの世でたった一人の人を見つけたようなそんな気持ちがして、彼女から目をそらすことができなかった………
「直人さん…直人さん……」
「……えっ、あっ何?」
直己の言葉にふと我に返る。
「聞いてなかったんですか?しっかりしてくださいよ!」
「わりぃ、ちょっとぼーっとしてて。」
そんな俺らのやりとりを見て少し遠慮気味に笑った彼女の笑顔にまた目が釘付けになってしまう自分……
そんな自分の様子を見て、苦笑いしながらHIROさんが冗談混じりに俺に苦言を呈す。
「直人、お前さっきから碧のこと見過ぎ(笑)頼むからすぐにまたマネージャー交換なんて手間俺にかけさせないでくれよ、直己頼むぞ!」
「心得ました!」
「さすが頼もしいな……碧はかなり有能な人材だからこれからのお前達には欠かせない存在になると思う、ほどほどに仲良くな(笑)」
『直人さん、直己さん、一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします。』
「こちらこそよろしく。」
彼女にさっと自分の手を差し出してそう言う直己。
「あっ、俺も……えっと、あの…よろしく。」
しどろもどろになりながら俺も彼女に手を差し出す。
そんな自分の手を笑顔で握り返してくれた彼女の手は、すごく小さくてとても温かかった。
「……何かめちゃくちゃ心配(笑)」
「HIROさん大丈夫ですよ、多分……」
そんなHIROさんと直己の会話は、彼女のことで頭がいっぱいの俺には全く聞こえていなかった。