黒子のバスケ
□In Those Days
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そして数カ月が経ち、鉄平が初めて口を開いた。
「なあ、ひな....」
私は久しぶりに彼の声を聞けてすごく嬉しかった。
「どうしたの、ん?」
「お願いだ、もうここには来ないでくれ。」
その言葉、一つ一つの単語が私の胸に突き刺さる。重くのしかかるような彼の言葉に私は返答がつまった。
「....ど.......して.....?私何か、したかな....」
「違うんだ、もうひなに迷惑をかけたくないんだ....こんな醜い姿だって見せたくない.....。」
なんだそんな事か、と思った。そんなちっぽけな事で私が嫌うはずないのに、馬鹿らしいと思ったぐらいだった。
「ふふっ、私は今のままの鉄平が好きだよ?ううん、鉄平が変わっても愛すから。」
「なら俺の腕、切って。」
次の瞬間私の脳がフリーズした。何を言ってるか理解ができなかった。もう足がなくて動けないのに、手もなくなったら本当に人形になってしまうんではないか。