他作品小説

□惑星統合機関神社
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コト「コトです。今日からせんせぇの稲荷班で働きます。よろしくお願いします」

彼女は昔から有名だった。
幼く赤目で茶髪などの見た目に加えて、宮司の弟である稲荷の娘というのも話題の一つとなった。
伏見(面白い子供が入って来たな)

しばらくすると彼女は持ち前の明るさと元気ですぐに馴染んでいった。
コト「一乗寺お菓子買って、お菓子」
一乗寺「誰が買うか!」
桂「一つだけなら私が買いましょうか?」
コト「桂ちゃんには申し訳無いからいい」
一乗寺「俺は?!」
純粋そうな笑顔。
俺は彼女の笑顔が苦手だった。
汚れを知っている自分とあまりにも対照的で。
そんな明るい彼女以外を初めて見た日を今でも覚えている。

伏見(どうしたんだろうか?)
コトが一人でとぼとぼと歩いている。
伏見「コトさん?」
顔を上げたコトは泣いていた。
伏見「えっ?」
普段笑った顔やふざけた顔、とにかく明るい顔しかしていなかったコトが涙を零す姿を想像出来なかった。
信じられないものが目の前に表れたのだ。
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