短話

□幸村の目覚め
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全国大会をシード枠で参戦し、第二試合は六里ヶ丘に勝利した。
幸村の復帰した立海に死角は無い。
赤也「まずは一勝しましたよ、幸村部長!」
幸村「フフ、そうだね。立海三連覇の為全力を尽くそう」
柳生「幸村君はブランクを感じさせない佇まいですね」
幸村「病気なんかに負けていられないからね。…皆、今日はお疲れ様。明日の試合も必ず勝て。30分後に入口前で集合だ。解散!」
全員「「「イエッサー!」」」

片付けや自販機に向かう仲間を見送った後、幸村は休憩室の椅子に座った。
幸村(リハビリも努力したし、ブランクも出来る限り埋めたつもりだ。だがずっとベッドにいた生活から急に変わると、思った以上に体力を使うな…)
明日の試合から決勝戦までの事に思いを馳せる。
そしていつの間にか寝てしまった。

柳「…遅いな」
真田「幸村が遅れるなど…稀有な事だ。もしかしたら何かあったのかもしれない。皆、幸村を探すぞ」
ブン太「ジャッカル、行こうぜぃ」
ジャッカル「俺達は南コートの方を見てくる」
仁王「俺と柳生は東コートじゃ」
柳「では俺は北、弦一郎は南コートを探そう」
赤也「あの、俺は?」
仁王「他にも探す場所はあるぜよ。医務室や便所や”休憩室”がな」

赤也「何か俺だけ貧乏くじ引いてねぇか?まあ良いけどよ…」
様々な所を回って、残った自分の持ち場は休憩室だけとなった。
赤也「幸村部長、いますかー?」
返答は無い。
赤也「…ちょっと休んじまおうか」
そんな邪念に押され、中に入る。
赤也「ゆ、幸むっ…」
幸村が寝ているのを発見し、声を上げそうになる。
赤也(普段皆に弱い所見せない幸村部長がこんな所で寝るなんて…疲れてたんだな)
肩を叩こうとしてまた止まる。
赤也(こんなに疲れてるなら寝かせてた方が良いか?でも先輩方も探してるし…出来るだけ優しく起こすか)
決心して幸村の肩に手を伸ばす。
ブン太「赤也いるかー?」
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