侍の王子様

□第八章 遠征開始
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菊丸「大石ーまだ着かないのー?」
大石「ああ…もう少し頑張ろう」
静宮「残念ですけど大石先輩。目的の宿まで着くのに、あと5時間位掛かりますよ」
桃城「上官達、ただの鬼だな…」
乾「皆の体力が限界に近付いている。それに上崎の脚の事もある。休むべきじゃないか?」
上崎「俺は全然大丈夫ですよ!」
手塚「…静宮、近くに休める所はあるか」
静宮「そうですね…あと15分位歩けば休憩所がありますよ」
手塚「ではそこで休憩としよう」
助かった、と多くの声が聞こえる。

リョーマ「藜人先輩、凄いっすね」
静宮「え、何が?」
リョーマ「あとどの位でどこに着くのか分かってるじゃん」
静宮「ああ…。僕は下調べや準備とか、情報をしっかり集めてから動く質だからね。でもその分、子子太の直感とか強引に上手くいかせる能力に憧れるよ」
海堂「…前上崎も静宮に憧れるって言ってたな」
静宮「あはは。僕達は正反対だけど似た所が多いみたいだからね。僕も不二先輩みたいに強くて優しくて格好良い、完璧な人になりたかったな…」
不二「人間誰しも長所と短所のある生き物だよ。そして正反対と思われる人に程惹かれやすい」
静宮「誰しも…って不二先輩にも短所があるんですか?」
不二「当然だよ。確かに君より僕はクナイを上手く操れるかもしれない。でも僕は君より料理の腕は立たないし、切ってしまった服を縫う技術も劣る。ほらね?君も才能を持つ人間なんだよ」
静宮「…ありがとうございます、不二先輩」
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