侍の王子様

□第六章 尋問
1ページ/11ページ

-翌日-
リョーマ「…どうも」
財前「…こんな時によう来れたな」
リョーマ「戦いに来た訳じゃないよ。むしろあんたにとっても、良い話かも」
財前「…何やねん」
リョーマ「白石さんとの約束があるから俺は財前さんを捕縛出来ない。けど財前さんが俺に証言する事は出来るんだよね」
財前「知っている事言えっちゅー事か。証言が先輩等に影響するんか?」
リョーマ「財前さんの口振りからして四天宝寺は悪くないって事でしょ?もしかしたら…白石さん達を外に出してあげられるかも」
財前「…ほな分かったわ。先輩等の為なら俺の知っている事全部話したる」

謙也に止められた話の続き…
たまに白石達に「部屋で休んでろ」と言われる事があった。
最初はそれをただの気遣いだと思っていた。
がある晩の事。
この日の部屋の外の様子は財前の耳にまで届いてしまった。
?「こっちも多大な不利益を被ったんですよ。こちらの言う事も聞いて貰わないと」
白石「…申し訳ありません」
?「そればっかりですね。では今日もそちらの利益の一部を渡すか、指定した客を殺すか選んで下さい」
財前「…?!」
白石「金…で勘弁しして下さい」
?「はぁ…毎回そうですね。そんなに人殺しになりたくないですか。まあこっちもそういう指令なので別に良いですけど。それじゃ」
明らかに良くない取引だった。
?「…何やってるんだ、やめろ!」
男の声が響く。
?「大丈夫ですか、白石さん。うちの部下が不手際を…申し訳ございませんでした。帰ったら厳しく言っておきます」
そう言って男は帰って行った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ